悪者はだれだ ページ22
ヘチャンside
Aちゃんから電話がかかってくる前に、ユリと1時間だけ話をした。なんだか上手くいかなくて、ここのところお互い喧嘩腰でしか会話が進まないのがもどかしくて、しんどくて。
バイト終わりのユリは浅くソファーに座り、どこか悲しげな表情を浮かべている。
「ヘチャニ変わったよね。気持ちは1mmもブレてないとか言ってたけど、やっぱり変わったよ...。Aちゃんと出会ってからのヘチャニ、全然違う人みたいだもん」
「変わってねえって。なに、おれがAちゃんのこと好きになったとかそう言いたいの？おまえ、Aちゃんが原因でキレてんの？」
「キレてない。ヘチャナ、もっと冷静に話そうよ...」
呆れ顔でため息をつくユリ。
ため息吐きたいのはこっちだよ、なんて言ったら余計に火がつきそうで。
「今日もバイトでAちゃんとシフト被ってたけど、正直イライラしててAちゃんに当たっちゃったし...もうヤダ」
「なあ、Aちゃんに当たるのは違くない？関係ないじゃん、巻き込むなよ」
「ヘチャナ、Aちゃん関係ないと思ってるの？気持ちの変化の理由がAちゃんだって、自分で気づいてないの...？」
「...は？」
ユリは今にも泣きそうな顔で訴えた。
「これ、女の勘とかじゃないよ。事実だもん」
ユリは続けた。
「ほら、言い返せないもんね、ヘチャナ」
「今日だって、AちゃんAちゃんって、1回も私の名前呼んでないことだって気づいてない」
まくし立てるように次々とナイフを突き刺してくるユリに、頭はキャパオーバー寸前。
でも、だからって、おれがAちゃんを好きかと聞かれたら、多分違うと思う。ここでユリと別れるのも違うって、ちゃんと分かってる。
でもそんなのユリからしたら、おれはただ分かってる"つもり"なだけ、なのかな。
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眠い(プロフ) - SFさん» こちらこそ最後までありがとうございました！そう言っていただけて何よりです⸝⸝> ̫ <⸝⸝ (2021年9月20日 22時) (
レス) id: 8c10ca57b8 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - めっっっっちゃ面白くて大好きな作品でした！！最後までありがとうございます！！！！ (2021年9月20日 2時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠い。 | 作成日時：2021年7月30日 23時
