元赤髪海賊団の娘は記憶喪失のフリをして盃兄弟と出会う【ONE PIECE】 (ページ10)

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第8話ページ10

ASide

赤髪の船長さんは僕の肩を思い切り掴んで「探したんだぞ…！」と言ってきた。

恐怖で血の気が引いて行くのが分かった。

『な、何で…僕の名前を知っているんですか……？』

恐怖で上ずりながら聞く。

勿論わかっている。

けど今の僕は記憶喪失だ。

それっぽい反応をする。

シャン「何…？」

『ルフィ君…』

でも僕は怖くなり、近くにいたルフィ君の背中に隠れた。

ルフィ「A、知り合いなのか？」

と聞かれるが僕は首を振る。

マキノ「ルフィ、A君は記憶喪失なんだから多分分からないのよ」

とマキノさんがカウンターから出て来て此方に歩いてくる。

シャン「記憶喪失…？」

マキノ「えぇ、それが…」

と、この間ガープさんに離したように、僕が海岸に倒れていたこと、記憶がない事などを説明してくれた。

シャン「…そうか。俺は赤髪海賊団船長のシャンクスだ！」

ベック「副船長のベン・ベックマンだ」

と何故か一人ひとり挨拶をしてきた。

けど此方からしたら数週間前まで嫌われていて、急に態度が変われば恐怖しかないので走って外に出ようとしたら、誰かとぶつかってしまいその場で倒れてしまった。

『いたっ…ご、ごめんなさい…』

と顔をあげれば歌姫様がそこには居た。

ウタ「んーん、大丈夫よ！それよりそっちこそけがはない？」

と聞かれて手を差し伸ばしてくれた。

多分彼女は僕に気付いていないから優しくしてくれるのだろう。

どうせすぐ嫌われるんだ。と考えればその手を取らずに立ち上がって、一礼してから僕は山へと走り出した。