元赤髪海賊団の娘は記憶喪失のフリをして盃兄弟と出会う【ONE PIECE】 (ページ8)

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第6話ページ8

ルフィ君と友達になって数週間が経過した。

お面は無くしたくなくて、マキノさんに預かってもらい、今は親離れならぬお面離れをしている。

私はマキノさんの酒場で基本的にお手伝いをしながらルフィ君と山で遊んだり、村のお手伝いをしたりして楽しく暮らしていた。

今日もマキノさんのお手伝いで酒場に来た。

『こんにちは！』

マキノ「あら、A君。今日もお手伝いに来てくれて有難う」

『助けてくれた恩を返したいんです！』

マキノ「ふふ、有難う。じゃあ今日は＿＿」

今日の仕事を頼まれてそれをこなす。

この仕事もだいぶ慣れてきた。

机や椅子を拭いて、ジョッキグラスなどの確認。

お酒の在庫や発注書の確認。

今日も外に出て看板を【CLOSE】から【OPEN】に変え、ふと海の方に目を向ける。

なんか人だかりが出来ているな…と目を凝らせば、そこには見慣れた船があった。

『！？』

赤髪海賊団の旗を掲げた船。

僕が数週間前まで乗っていた船だ。

反射的に足が震える。

…大丈夫だ。今は記憶喪失のフリをしているんだから。

僕は女の子ではなく男の子だから。

会っても知らないふりをすればいい。

そう思いながらあの人たちは宴好きでお酒が好きだからきっとここの酒場にも来るだろうな…

と思いながらお店の中に入る。

暫くすれば大きな男の人たちがゾロゾロと酒場に入ってきた。

マキノ「いらっしゃいませ！」

『い、いらっしゃいませ…』

いつまで経ってもこの挨拶にはなれないな。

シャン「すまない！今はやっているか？」

マキノ「はい、やっていますよ」

シャン「では人数分の酒が欲しい」

マキノ「分かりました！」

とマキノさんがお酒を用意し、僕がお酒を運ぶ。

…彼女(歌姫様)が見当たらないな。

と思いながら船長さんにもお酒を渡した。

シャン「お、ありがとな！」

僕は頷いてその場から離れた。

ベック「……」

僕もお酒の準備をしていると、ドアが開いて「Aーーー！！」と呼ぶ声が聞こえた。

『！ルフィ君！』

マキノ「ふふ、行ってきていいわよ」

僕が牧野さんの方に顔を向けると察したようにそう言ってくれ、僕は『有難う御座います！』と言ってルフィ君の方へかけて行った。

すると椅子から赤髪船長が転げ落ちて「Aーー！！？？」と叫ぶ声が聞こえた。

…しまった、思ったより一瞬でバレてしまった…。