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第3話 ページ5

ふと、沈んでいたはずの意識が覚醒する。


(自分が使っていたものと比べれば)ふかふかのベッドのようなものに寝かされていたらしい。


もう、あのまま沈んで、そのままお父さんとお母さんと会いたかったなぁ…。


なんて助かった命にバカなことを考えていると「あ、起きた?」と声を掛けられ、驚いてそちらの方向に顔を向ける。


??「びっくりしたのよ〜、3日くらい前かな?海辺に人が打ち上げられてるって、驚いて私を呼びに来てくれた子がいてね」


『え、えっと…』


私が海賊船に乗ってるってバレたら、海軍に引き渡されちゃうのかな…。


それとも、その船に返されちゃうかな…


折角出れたんだから、もう戻りたくないな…


マキノ「あ、私はマキノ、貴方の名前は?」


『えっと、Aです…』


マキノ「A君ね。A君は何処の島出身か分かる?」


君…?


と何故か君呼びされた事に内心首を傾げながらも、それ以上にどうすれば良いか分からない。


もうあの船には戻りたくない。


そう思った私が行動したのは__。




首を横に振る事だった。


『ご、ごめんなさい…な、名前だけ、分かるんです…どこの島で生まれたとか、分からなくて…

わかるのは、名前だけと、このお面…』


と、ここで気が付いた。


私のお面がなくなっていることに。


急いで周囲を見渡すが、狐のお面は何処にもなかった。


マキノ「お面…?あ、もしかして…ちょっと待っててね」


と微笑んで立ち上がり、部屋を出て行った。


少し待っていればパタパタと戻ってきて、その手には私の大切なお面を持っていた。


マキノ「お面ってこれの事かな?一緒に落ちてて、一応拾っといたんだけど…」


と言われ、私は急いで首を縦に振った。


マキノさんからは「はい」と手渡され、私はそれを大事そうに抱えた。


『あ、有難う…御座います…』


マキノ「ううん、そんなに大切なものなのね」


『は、はい…私の…両親の形見なので…』


マキノ「あ…そうだったのね…」


『き、気にしないでください!』


と慌てて頸を振りながらそう答える。


マキノ「ふふ、有難う。…さ、今日はもう寝たらいいわ。明日A君を拾ってくれた子もつれてくるわね」


と頭を撫でてくれた。


私はただただ黙って頷くと、「じゃあおやすみなさい」と言って部屋を出て行った。







暗くなった部屋で一人考える。


これからどうしよう…。


考えていても答えは出ず、私は眠りに落ちてしまった。

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シャケフレーク(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!!ദ്ദിᐢ- ̫-ᐢ₎ (7月25日 0時) (レス) @page15 id: ca72c82973 (このIDを非表示/違反報告)
乱数 - 続きが気になります (2022年12月15日 20時) (レス) id: 9239a1a2ef (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年12月4日 20時) (レス) @page12 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はちみつあめ | 作成日時:2022年11月30日 16時

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