猫な貴方と言葉の鎖

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主人公side

バイトが終わり家に帰るといつも出迎えしてくれる蓮が出迎えに来なかった
それどころか部屋のどこにもいなくなっていた

『蓮？…どこですか？』

どんなに呼んでも出てこない
出て行っちゃた？
私がダメな飼い主だから…
それとも何かに巻き込まれた？！
まさか…あいつらに…
私を狙ってる奴らに…囮にされたとか？

その場に座り込む
まだ きまったわけじゃない…けれど…
目に入るのは確かに蓮がいた事を証明する物の数々

ふと ある事が頭に浮かぶ
それは最悪な考えだった

新しい猫を買えばいい
出ていくような猫はもうほっておいて別の猫を買えばいい

違う それはダメだ
まるでだだをこねる子供のように私はそれを否定する
あの猫じゃなきゃダメなのだ
あの猫じゃなきゃ嫌だ

その日は何もする気が起きずただ窓の外を眺め
蓮が帰ってこないか待っていた
一日待っても帰ってくる事はなかった

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