遭遇率8% ページ9
「え……狸！？」
「誰かの個性かなんかじゃね」
「確かに、リュック引きずってるし……異形系？」
地元のスッカスカの駅だったらこんなに注目されなかったのに……
やっぱり使うんじゃなかった！
『きゃん！』
駅のホームを猛ダッシュで駆け抜けて、人の群れに突っ込むように電車に乗りこんだ
また見られるかと思ったけど、余りに小さいから誰も気づいてないみたいだ
そういえば……リュック、どうなったかな
ふと、咥えていたものを離して見てみると
『(うわ…
お気に入りの黄色のリュックが、地面の汚れで薄汚い灰色に染まっていた
お母さんが上京(？)祝いにって買ってくれたのに……最悪だ
『きゅっ……きゅぅぅ……』
またリュックをズルズルと引っ張って、何とか端の方まで移動した
ここまで来たら汚すも何も無いので取られないようにとリュックの上に乗っかって丸くなる
傍から見たら毛玉が丸まってるようにしかみえないんだろうな……
まぁ、後15分もしたら元に戻るだろうし……
じゃあもうそれまで置物のフリでもして何とかやり過ごさなければ！
「なんでこんな所に、狸？」
『……！？』
気合を入れ直して5秒も経たずに、本日数回目のピンチが訪れた
ここで駅員さんのところに連れていかれたらどうしようもない……！
「ぬいぐるみにしちゃリアルだし……生きてんのか？」
『……』
「つついても動かない、か」
心を無にして……私は置物……
「…………えい」
『ックキュン！！』
ちょっ……脇腹をくすぐるのはダメでしょう！反則だ！
急にこちょこちょ攻撃をくらった私は、お腹を上に向けてコロコロ転がった
勿論固く瞑っていた目には、呆気なく光が入って景色が見える訳で。
「お、やっぱり生きてたのか」
『(えっ)』
目の前は、二日連続で見たイケメンのドアップ。
並大抵の女子ならばその美貌に、ため息の一つでも出るんだろうなぁ
.
.
.
『(なっ……お肌にソバカスもニキビもない！？あと瞳の色綺麗……！)』
……私は、並大抵の女子じゃ無かったらしいけど
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飴は噛み砕く派 - キュンときました! (2021年4月22日 18時) (
レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
洸(プロフ) - 私、女主は少し苦手だったのですが、この小説で少し克服できました！！きゅん、、とするところが多くてとても素敵です…！ (2020年5月27日 14時) (レス) id: 6d6b8b4f55 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐 - わっちもう思い残すこと無い。幸せだ (2018年9月2日 22時) (レス) id: c9fbf7d26a (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 初コメ失礼します。とてもさくさくと進んでいくお話で一気に読ませて頂きました。自分は鹿児島弁をよく話すのですが，あまり方言を使う夢小説が無いので嬉しかったです。これからも更新頑張ってください。楽しみにしています。 (2018年8月26日 18時) (レス) id: 1eb8274d38 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - ひゃぁ…番外編除けば本編完結ですかね？たぬちゃん小動物みたいでほんと可愛いですねぇ…。番外編も楽しく見させて頂いてます♪ちなみに、指切りげんまんのげんまんは拳万で1万回殴るという意味もあるそうですw (2018年7月25日 18時) (レス) id: 3603310884 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めろんぱん x他1人 | 作成日時：2018年7月3日 17時
