検索窓
今日:67 hit、昨日:18 hit、合計:15,445 hit

*34-4. ページ43



「ひえ…。泣きすぎたせいで目が腫れてたのと、顔を見た時にクマがあって少し顔色悪く見えた上に、疲れが身体に蓄積されてるなぁって思って…。いや疲れは皆一緒だって思って、だけど顔色の悪さと目の腫れは心配されたくなかったので…。こっそり持ってきてたコスメポーチを手にしてトイレ行って、お湯で温めたハンカチで目の腫れ引かせて、化粧でクマ隠しとチークとリップ塗って…はい…誤魔化そうとしました…」
『……。』
『はぁぁぁ…』
『ふぅぅぅ…』

もはや3人はまともは言葉を発さなかった。
鉄君は黙り込み、信君と衛輔はそれぞれ違うため息をついている。

「……しばかれます?」
『『『しばく』』』

恐る恐る聞いて、即答である。
返ってくる答えは分かっていたけれど。お気づきだろうか、諌め役である信君までもしばくと言っているのだ。あの海信行が。

「泣くよ。鉄君と衛輔は性格的にまだ分かるんだけど、信君までしばくって言ってるの、マジで泣くよ。」
『知るかそんなもん。てか今俺と夜久限定でサラッと失礼なこと言ってたかんな?』
『流石にそれはないだろうA。化粧で隠そうとしないで欲しかったな。』
『俺キレすぎて何も言えねぇけど、黒尾と海と同じ気持ちってのはちゃんと分かれよA』
「はい…」

私が3人の立場で、3人の誰かがあの日の私と同じ行動を取っていたとしたら、今の3人と同じくらい怒るだろう。さっきの考えを心の中で復唱して、3人の怒りをしかと受け止める。

『そんな中で、熱中症対策に色々動いていた訳だな。その点に関しては俺ら選手側は感謝してもしきれないが、自分がもっと動くだろうなとはAは思わなかったのか?』
「信君の言う通り思ったけれど…。あと2日だから耐え抜くっていう無茶が念頭に置いてあったわけで…。動いておけば頭の痛みも疲れも忘れるだろうし、皆に心配されないだろうっていう安直な考えを持っておりました……。」
『……Aの罰ゲーム、どうする?』
『だな。それは俺ら3人でしっかり話し合わねぇと』
『Aの弱みを知ってるの、きっと楓ちゃんだろうな。楓ちゃんの連絡先この前の合宿で交換してるから、俺から聞いておくよ』
「本人の前での言わないでいただけますか」
『心配かけたヤツが言える資格はねぇ』
『とびきりの罰ゲーム、楓ちゃんと考えてやっから次の部活覚悟しとけよお嬢さん』
『二人とも落ち着け。俺もだから』
「こんなに『落ち着け』が怖いこと、かつてあっただろうか」

*34-5.→←*34-3.


ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (20 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 音駒高校 , 夜久衛輔   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:RiN | 作成日時:2024年3月18日 5時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。