*34-1. ページ40
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「倒れてしまった前日、女子トークでめちゃくちゃ盛り上がったんですね。」
『女子トーク?恋バナとか?』
「!違う鉄君。女子あるあるみたいなそういう感じのやつです、」
(ねぇぇ鋭すぎない…!?ガッツリ恋バナだったんだけど……!!?)
直接会って話していなくて良かった。もし直接会っていたら、間違いなく3人に見抜かれていただろう。顔に出るし嘘もつくのは苦手なタイプだ。そしたら誰が好きなのと鉄君にからかわれて、信君が諌めてくれるだろうけど、きっと白状せざるを得なくなるだろう……。
(…………そうなると、君はどんな反応をするのかな…。)
きっと、バレーに集中してぇから、なんて言って素直に振ってくれるだろうな。バレーに集中するのを支えたいから、邪魔したくないから、何がなんでも今は隠し通すつもりだよ。
「それで白熱しすぎて、私泣いちゃってさ」
『え!?大丈夫なのかよ!?』
『泣くほど共感したとか、そういう感じだったのか?』
「衛輔、そんなに慌てなくて大丈夫だよ。信君の言う通り、凄く共感してつい泣いちゃって…。内容も内容だったから、もうめちゃくちゃ泣いた」
うん。嘘は言っていない。内容を伏せているだけだ。
この3人の事だ、内容までは深掘りしてこないだろう。それぞれのプライバシーから来るものなのか、それとも性別という壁から来るものなのか。
(『─────衛輔に抱いてしまっている、この特別な想いは、想い続けるだけにする。』……何がなんでも、引退までは皆に悟られてたまるものか。)
聞いてこない理由はどれであっても、今は内容さえ聞かれなければ何でも良かった。
『Aがめちゃくちゃ泣くって相当では?』
『確かに。Aって泣くこと中々ないよな。』
「まぁ泣く時は結構泣くよ?小さい時は結構泣き虫だったんだよね。転んだだけで泣く、怒られて泣く、からかわれて泣く。そりゃあ今はそんなに泣かないし涙も見せたくないって意識が働いてしまうけれど、割と悔し涙の方が多いかな。」
『Aの新情報把握』
『A、本当に色々意外な一面が出てくるよなぁ。知る度に俺は驚かされているよ』
『だなぁ。俺は知る度に、ほっとけねぇヤツっていっつも思っちまう。』
「っ。まぁ、見た目の印象と全然違うって仲良くなってる人達全員から言われるから、きっとそれだよ」
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作者名:RiN | 作成日時:2024年3月18日 5時