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「まだ55分なのに、やっぱり3人ともしっかりして流石だな」
誰よりも頼りがいがある3人に、何度安心感を抱いただろう。今もそうだ。口角を上げながら、開いていたタブレットで文字を打つ。
A私も大丈夫!
送信しだと同時につく既読3の文字。皆自分の家から、部屋からこの画面を開いてお互いを案じて待ち構えているのだという一体感のようなものに、ふふ、と思わず笑った。
黒尾鉄朗よし!じゃあ開始するぞ〜
グループ通話が開始されました、の文字を見て、参加するを押して通話に参加し始める。鉄君以降はほぼ同じタイミングだったが、私、信君、衛輔の順番でグル通に入って4つのLINEのトプ画が表示された。
『こんばんは、お疲れ〜』
『おう!お疲れ!』
『お疲れ様。』
「こんばんは〜〜3人ともお疲れさま!」
まずは鉄君が挨拶して、衛輔と信君も似たような挨拶をする。デバイス越しでも皆声が非常によろしい。いつも生身で聞いているから声が良いということに対して慣れてしまったのか麻痺していたけれど、機器を通して聞く声でもその声の良さはそのままで、改めてイケボという事実を再確認した。
『俺気付いちゃったんだけどさ、何気こんな感じで4人でグル通するのハジメテなんですよ。ビックリじゃない?』
『そういえば黒尾の言う通りだな。』
『確かに!俺ら部活や学校で会う時間が長ぇから、その時に色々話をしてるもんな』
「そうだね、1日の中でも私達って結構長く一緒にいるもんね。グル通新鮮……!!今日、いや今夜か。今夜は御三方よろしくお願いします」
多分、よろしくなんて言わなくてもいいと思う。だけどこのメンツでグル通するという事実が数秒前の自分も言ったように新鮮だったから、つい言葉に出てしまった。
『はは、Aらしいな。こっちこそよろしくな!』
『うん。よろしく』
『よろしくっと。そんじゃ、早速議題に入らせてもらっても?』
「議題とかあるの、マジ?なんか記録付ける?」
『いやいやお嬢さん大丈夫。ホントAちゃんってば気が利きすぎ。』
「えへへ〜よく言われる」
『だろうな』
『そりゃあしっかり者のAだもんな。』
鉄君に言われた言葉に、あっさりと本心をさらけ出す。それに対して衛輔も信君も、当たり前のように受け止めてくれるこのメンバーが、本当に好きだ。友情としての好きという意味だよ。
……まぁ、1人、
それ以上の想いを持ってしまっているのは事実だけれど……。
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作者名:RiN | 作成日時:2024年3月18日 5時