【HQ】ヘーゼル色の光・3【夜久衛輔】 (ページ16)

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熱で身体がたまらないくらい苦しいんだろ、
倒れる時1人で怖かっただろ、
気付いてやれなくてごめんな、
強く止めてやれなくてごめんな、
腕引っ掴んだの乱暴だったよな怖かったよな、
こんなに無理しちまったのは、
俺だけじゃ頼りなかったのか、
俺らでも頼りなかったのか、

────もっと、Aの傍にいてやれてたら。

Aに言いたいことなんて山ほどあって、だけどきっとAは、俺の言葉に素直に答えちまうだろうから。言いたくて言いたくてたまらない言葉達を必死に飲み込んで、Aの目を見つめた。

「……ッﾞ、ほんと、は………、もりすけに、…でんわ、して、………ったすけ、もとめ………た、のに、からだ……うごかな、っっくて………はぁ、でも…いて、くれた………ぅ、れしい……………」
「ッA、」

少し過去の自分に言ってやりたい。
お前の言葉は届いていたぞって。
頼りにしてくれていたんだって。

涙をはらはらと流し続けながら、1度吐いたAの声は、留まることを知らなかった。少し驚いたけれど、無意識のうちに溜め込んでしまっていたのだろう。夢だと思っていても、全部、全部吐露して欲しい。

いつもの芯のある射抜くような視線ではなく、迷子になって怖くてたまらないような、縋るものを奪われて今にも泣きそうな小さな子みたいな、幼くとろんとした視線を俺に向けて、熱のこもった息を苦しそうに吐いた。

「ごめん、ね………あと、ふつか、……ッだから、…………さいご、っまで……はぁ、ッﾞ、……ふんばり、…ったか、た……でも、あたま、……きょう、ずっといたく、て………」

そうか、やっぱり。
率直に思った感想はこれだった。
だけど正直頭痛は想定外だ。そんな素振り全く見せなかったじゃないか。言ってくれなかったの、悲しいまであんぞ。ハッキリと意識が戻ったら、これでもかってくれぇに念押ししてやっから、覚悟しておけよ。

「もり、すけ……、ッしんぱい、して、くれてたの、…うれし、…ッかった………」

そりゃあ心配するに決まってるだろ。
うちの貴重なマネージャー様だし、何より俺らにとって支えになってくれている大切な存在だ。