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「A、自分に合うトウシューズが見つかるまではもうめちゃくちゃ足痛めていたらしくて…。怪我している上に意地でもトウシューズ履いてまた怪我を重ねて…。ようやく自分に合うトウシューズが見つかったの中3の秋頃らしくて、それ以降はこんなに痛めてなかったみたいなんですけど、見つかるまではもうずっと……。この怪我の名残は、きっと当分は消えないと思います。」
この前皆さんで遊んでらした時も、暑い日だったのにサンダル履いてなかったでしょう? なんて少し苦笑いしながら、その場を立ち上がってまた忙しなく動き始めた。
(こんなになるまで……ッ、Aは今までずっと無理して、乗り越えてきたんだな……)
と、同時に、Aが限界まで無理しちまう性分はここから来てしまっているのではないかと気づいてしまう。
「…マジで苦しい経験してきたんですね、うちのマネージャーさんは……」
「ああ…きっとAは、『この経験があるからこそ今の自分がいるんだ、だから心配するな』なんて言うだろうな…」
「…っ、ホント、知れば知るほど放っておけねぇヤツだな、」
「もう十分俺らの、音駒の支えになってくれてるが、コイツの支えになるのは、きっと同級生の俺らしかいねぇよな」
「ああ、黒尾の言う通りだと思う」
「何度か遊びに行くとかだけじゃ、こんなに無理しちまうまだ支えになれなさそうだな…、どこかで、近いうちだ。対策たてるために話し合う時間を設けねぇか?」
「夜久の意見に賛成だ。すぐに手を打った方がいいだろうな。」
「俺も異論なし」
意識を手放しているのに、苦しそうに熱の籠った息を吐くAを見て、俺ら3人は固く決意する。お前を支えて、そして受け止めるためなら、俺は何だってしてやる。
すると救急車特有のサイレンが鳴り響くように近くなり、バタバタと救急隊員と直井コーチが保健室の入口へ現れた。
「救護が必要な方は─────」
「───────こっちです!」
楓ちゃんがかなり大きな声で誘導し、救急隊員の人が俺らの前を横切ってAの傍へ1つ1つ手順を踏むように対応していく。その対応に少し戸惑っている横で、楓ちゃんが率先して救急隊員の人に現状を伝え始めていた。
「雪月A、16歳、女性、高校2年、所属高校は東京都立音駒高校。意識なし、脈は少し乱れあり、鼻血による出血あり、熱は38度ジャスト、今後も熱上がるかと思います!」
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作者名:RiN | 作成日時:2024年3月18日 5時