【HQ】ヘーゼル色の光・2【夜久衛輔】 (ページ24)

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音駒に入学してすぐの服装点検でもピアスホールを真っ先に指摘されたが、つけなければ大丈夫というだけで済んだ。だって髪染めてる子いるし。
顔と首、腕、一応足も、日焼け止めをしっかり塗り直して荷物の準備を終わらせたが、出るまでまだかなり時間がある。

「………暇だし、メイクすっか」

スクールメイクはやらない主義。
すっぴんより状態良くするメイクって感じに思えてしまって、私はメイクするならすっぴんの時よりもメリハリつけたいタイプだから。

日焼け止めはもう塗った。夏で汗をかくだろうから、崩れにくい下地を塗って水を含ませたスポンジで伸ばして更に叩き込んで密着させる。
クマが見えるのを阻止するためにコンシーラーを先に塗って、ファンデを塗ろうかと1度手にしたが、なんか奇跡的に肌が荒れていないので、ベースと崩れ防止のパウダーだけでいいやと元々あった場所に戻した。

眉毛は眉マスカラだけするので、私は最後に塗るリップの前にやる。
鼻筋のシェーディングをさっくり乗せてハイライトを鼻筋と目頭八の字に乗せる。八の字の部分、女神スポットって呼ばれてるらしい。この部分にハイライト乗せると、確かに乗せないよりもうんと顔が明るく綺麗に見える。

アイシャドウがヨレてしまうから、私は先にビューラーでまつ毛を上げる。実は睫毛メイクガチ勢です。まつ毛を納得いく形のカールに仕上げたら、次はメイクの印象を大きく左右するアイシャドウだ。

アイシャドウのメインの色は、薄めのグレーでいいかな。服とピアス、カバン含めて白黒なので、グレーなら合うだろう。最低限の陰影をつけられるようにアイシャドウを塗って、お気に入りであるキラッキラのラメをまぶた中央と目頭くの字、涙袋に塗布した。

ブラックのアイライナーはキツく感じてしまいそうで苦手だが、ブラウンブラックならまだ大丈夫。
そのブラウンブラックのアイライナーで目の延長線沿いにアイラインを目尻にだけ入れて、いよいよマスカラだ。

聞いて驚くな。
ワタクシ雪月Aは、めちゃくちゃマスカラに工程をかける人間です。
上睫毛には、カールキープ力抜群のマスカラベース、下睫毛には繊維を含んだマスカラベース。マスカラベースがないと私は生きていけません。この世からなくなったら発狂します。
マスカラベースを上下共に塗布して乾かしている間に眉マスカラとチークをサッと塗る。チークは塗りすぎてしまったら、上からフェイスパウダーを重ねるといい感じになる。