𝟏𝟎𝟎𝟎𝟎𝓗𝓘𝓣記念♡ ページ35
ギョエーッ𝟏𝟎𝟎𝟎𝟎𝓗𝓘𝓣……冗談でしょ……。
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なんだか随分久しぶりな気がする。……何が、という訳でもないけど。そんな今の季節は2月で今日はバレンタインデー。私は確かな情報筋から荒北さんは甘党だという情報を仕入れていた。……あ、皆さん老舗旅館東堂庵を是非よろしくお願いします。
「荒北さんってどんなチョコが好きなんだろ……」
バレンタインフェアと浮き足立つピンクと赤と茶色に飾り立てられた甘い空間へ1人押し入った私は、中に柑橘のジュレが入っている……一言で言うならまぁ、好き嫌いの別れそうなチョコが立ち並ぶガラスのショーケースの前にしゃがみこんでいた。レジのお姉さんが困ったような顔をして私と、風景と、私と、風景とを見比べていた。
「強いて言うならコレ?」
水色というには少し緑がかった……チェレステカラーによく似たパッケージのチョコを見る。デザインも甘すぎず、男性に渡すにはいいんじゃないか? そう考えてお姉さんに声をかける。
「これください」
「おひとつでよろしいですか?」
「はい」
「……随分悩まれてましたね。彼氏さんへのプレゼントですか?」
「え? ……ええ。え?……え? へへ……ええ?」
買ったチョコを渡しながらそう言われ、気味の悪い笑みを浮かべながら早足に売り場を去ってしまった。か、彼氏さん!? へ、へへ……。
―――――
「オイ。あぶねーぞ」
「あ!!!!!」
「……なんだヨ」
ニヤケながら下を向いて前へ足を進めていれば、人にぶつかりそうな所を横から引っ張られる。……荒北さんだ。
「こんなとこで何してんの」
「や、買い物っていうか……なんていうか……」
「ふーん」
「荒北さんこそ何してすか」
「お前、なんか甘い匂いすンね」
「あ、あわわ」
突然の荒北さん登場にしどろもどろになる。さっき買ったチョコレートをカバンの奥底に押し込めば、それを目ざとく見つけた荒北さんに引っ張りだされてしまった。
「これ俺の?」
「そそそそそそ、そ、そうですかね?」
「なんで買ったお前がわかんねーんだよ」
「さもありなん?」
動揺して上手く口の回らない私を嘲るように笑いながら、荒北さんは「これ貰うネ」と言ってさっさと帰ってしまったのだった……。一緒に帰ってよ!!!!!!!!!
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しばた - 続きお願いします! (7月18日 16時) (レス) @page33 id: 1b4d124720 (このIDを非表示/違反報告)
敏腕プロデューサー(プロフ) - ひー&ラテさん» 何故かまた閲覧数が伸びてきているのでやれるだけやってみます……(. . `) (2021年8月12日 17時) (レス) id: fcb79e9045 (このIDを非表示/違反報告)
ひー&ラテ - 続きが凄く気になります! (2021年8月12日 8時) (レス) id: fe37a82818 (このIDを非表示/違反報告)
敏腕プロデューサー(プロフ) - 桜音姫さん» 楽しみにしてくださっていたのに大変申し訳ございません……(. . `) (2021年8月12日 4時) (レス) id: fcb79e9045 (このIDを非表示/違反報告)
桜音姫(プロフ) - もう少しで完結しそうなので完結までいってほしかったのですが残念です(^_^;) (2021年8月11日 19時) (レス) id: 3bb8706b83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鳥居巫女 | 作成日時:2020年2月12日 2時