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タイプはどんな人ですか ページ20

「荒北さんのタイプってどんな人ですか」



・・・



昼休み。たまたま、本当にたまたま、なんの下心もなく三年の教室前廊下を通過していた時だった。自分の知らない先輩ばかりで肩身の狭い思いをしていると、見覚えのある髪色が視界の端に映った。


 「あれ、君佐藤さん?」
 「荒北さんと一緒にお昼食べてる……」
 「そうそう、新開隼人。よろしく」
 「新開さん。ああ、猫目が言ってた」
 「猫目? 誰?」


なんとなく知っている人だなと見つめていると、その人は私のほうを振り向き話しかけてきた。名前を聞いてあ、と思い出す。入学式の日に猫目が騒いでいた新開先輩だった。


 「あの、つかぬ事をお伺いしますが、新開さんは荒北さんと仲がいいんですよね」
 「そんなかしこまらなくていいのに。ああ、仲いいよ。どうして?」
 「荒北さんの好きなタイプとかってご存じですか?」
 「好きなタイプかぁ……」


新開さんは見た目通り温厚な性格らしく、話している間すごく気を使ってくれるのが分かった。私は、お昼の荒北さんと新開さんの様子を思い出し、本人にはまだ恥ずかしくて聞けなかったがずっと温めていた質問を新開さんにしてみることにした。


 「わがままな子とかじゃないか?」
 「わがままな子」
 「ほら、靖友って妹居るだろ? だからか結構面倒見良いんだよな」
 「なるほど」
 「ちなみに俺はおっとりしてる子がタイプだ」
 「じゃあ猫目駄目ですね」
 「はは、誰?」


と、話の切りがいいところでタイミングよく予鈴のチャイムが鳴った。新開さんにお礼をして三年教室前を立ち去る。あばよ三年教室前廊下。今回はなかなかいい情報が手に入ったぜ。



・・・



 「新開さんいい人だった」
 「は!? 何アンタ新開先輩と話したの!?」


教室に着いて、猫目に廊下での出来事を報告する。新開さんと聞いて猫目が私の両肩をつかみ思い切り揺さぶる。


 「ははは、よせやい猫目。新開さんはおっとりしてる子がタイプって言ってたぜ」


猫目の物理攻撃に脳は揺れ、おかしくなりそうだったが、おっとりした子がタイプの一言で容易にそれをやめさせることができた。


 「おっとりって……縁遠すぎて泣いた」
 「猫目とおっとり、世界で一番似合わないよ」
 「は?」
 「コンビ組んでも秒で解散しそう」
 「いや意味わからん」
 「М1一回戦敗退」
 「腹立つな」


こめかみに青筋を浮かべる猫目をからかい、私の長い一日は終わった。
 

 俺が答えます→← 両親+妹2人


ラッキーカラー

あずきいろ


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設定タグ:弱虫ペダル , 荒北靖友 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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しばた - 続きお願いします! (7月18日 16時) (レス) @page33 id: 1b4d124720 (このIDを非表示/違反報告)
敏腕プロデューサー(プロフ) - ひー&ラテさん» 何故かまた閲覧数が伸びてきているのでやれるだけやってみます……(. . `) (2021年8月12日 17時) (レス) id: fcb79e9045 (このIDを非表示/違反報告)
ひー&ラテ - 続きが凄く気になります! (2021年8月12日 8時) (レス) id: fe37a82818 (このIDを非表示/違反報告)
敏腕プロデューサー(プロフ) - 桜音姫さん» 楽しみにしてくださっていたのに大変申し訳ございません……(. . `) (2021年8月12日 4時) (レス) id: fcb79e9045 (このIDを非表示/違反報告)
桜音姫(プロフ) - もう少しで完結しそうなので完結までいってほしかったのですが残念です(^_^;) (2021年8月11日 19時) (レス) id: 3bb8706b83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鳥居巫女 | 作成日時:2020年2月12日 2時

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