１９＿「共同作戦」 ページ21
エン「失礼。時間をいただいた。」
条野「いいえ。問題ありません。では本題に入りましょうか。」
エンデヴァーさんに案内された会議室は広くて椅子がたくさんあった。
ホワイトボードはなくて、白いスクリーンに当時の映像やまとめられた書類が表示された。
エン「これが最近の脳無の事件だ。…今週はないとはいえ、先週まで頻繁に見られていた。」
スクリーンで動画が再生されていたが、ある場面で止まる。
エン「これが防犯カメラに写っていた一番最近の脳無襲撃事件の映像だ。」
よく見るとフョードルさんがいる……
ん？
フョードルさん？
何してるんだあの人…
少々動揺するも、感情を殺して平静を保った。
『フョードル・ドストエフスキーの姿が確認できますね。』
条野「ええ、彼の足音が聞こえました。」
改めてこの人すごいな…
エン「恐らく其奴が異能力者なのだろう。」
『…ですが、映像から見る限りだとただ立っているだけですね。』
本当に黒霧さんのワープゲート近くで立っているだけ。
だが、フョードルさんのことだ。
街の下見でもしにきたのだろう。
条野「下見、の可能性もあります。彼は単独でも十分危険ですから。」
エン「ここの下見か…厄介だ、」
『はい。ですから我々が暫くの間此処を見回りなどします。』
条野「何かあれば、気付いたことがあれば即知らせてください。」
エン「感謝する。…同じ組織を追うもの同士、其方も情報提供を頼む。」
条野「ぇえ、勿論です。」
ぅうん…これは動きづらいかな？
軍警 ＋ ヒーローか…
あらゆる所に網がありそうだ。
が、ゴーゴリさんと私がその網の場所、どうなっているか、
を内部から探りフョードルさんに伝え、
それを次期作戦に生かす…
『意外とスムーズでしたね。』
そう、会議室を出てからこぼした。
条野「ええ。正義を掲げるもの同士、対立することは愚かですから。」
…納得だ。
目的が同じなら群れる方が良い。
効率も上がる。
……と気軽に話しつつも視線が痛いんだ…
条野さんならもう気付いて位いるだろうが、雄英高校の３人が此方を見ている。
…うん、体に穴が開いちゃう、そんなに見ないで…
ここで軍服なのはかっこいい。うん。羨ましいだろう？←
？？「あ、あの＿！」
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作者名：ソーン | 作成日時：2022年4月23日 6時
