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1話 すれちがい ページ2

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「ええぇ!?」

アクアが頬を歪ませる。
「ブウェルガがいない!?」
「そしてアルストリカとヒウロが帰ってきた!!??」
瞳孔を大きく開きアジトの中には甲高い声が響き渡った。
「人が寝てる中うるさいよぉアクション……」
部屋からチアシード入りの瓶の飲み物を持ちながらフラフラと出てくる。
「アクアだっつの!!!で、何処にいるの!?」
「ええ、ユーカリさんが医務室で回復魔法を…」

起きているメンバーで医務室へとぞろぞろ向かう。朝日が差し込む窓と2つのベットには寝こむ二人の姿と座って水を飲むユーカリの姿があった。
「あ、皆!二人の事なんだけど…」
暗いトーン。

「幸い二人は命に別状はないよ。無いんだけど……ヒウロは辛うじて何故か無くなってた魔力を取り戻せたんだけど、アルストリカの記憶が飛び飛びなんだよ」
深刻な顔をしたユーカリはつらつらと状況を話す。
「きっとヒウロが攫われた目的は闇炎の力かな…だけど何でアルストリカが?」
「アルストリカは…逆に魔力が強まってる気がする。何でだろう…あっ」

ヒウロが額に手を当てながら起き上がる。
「駄目だよヒウロ!!安静にしとかないと!」
「……僕は大丈夫……あの若白髪は…?」
「若白髪?ブウェルガの事?」
アクアがヒウロの背中を擦りながら問を投げる。
「あいつ……僕と…この白髪を庇って取引に…」
「僕の力は………ジェラに取り込まれた……あいつは……あいつは…僕を越えようとしている………アルストリカとブウェルガは………元の世界の姿に…」
「大丈夫かいヒウロ?あいつ何がしたいんだよ…ったく、腹が立つね」

ヒウロと幼馴染の名前は間違えないミクオ。
「アルストリカさんの格好が大分変わってますね…魔力もいつもと何か違う…」

「二人共力が格段に上がっている……あと…」
ヒウロは目を擦り周りを見渡した後口を開いた。
「相手のボスは【生命の神】だ。奴は他の世界………つまり僕達の様々な故郷から自分達の味方を連れて来ているみたいでね…」
「そういうことか……えっ、生命の神って誰?」
ユーカリはおしぼりを変えながら真剣な表情で見つめる。


「レグナ・ダイン………博士と言われている世界の始まり、黒い生命体だよ……ブウェルガを連れ去った目的はどうやらブウェルガと契約した悪魔…とかぬかしていたな」

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作者名:ミミック | 作者ホームページ:https://twitter.com/neidangel  
作成日時:2016年8月16日 20時

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