自然天然森ガール？~賢者の石(終)~ (ページ4)

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97話ページ4

長い長い、温かい夢から目が覚めると、一番に目に飛び込んできたのはハリーの顔だった

『ハリー…？おはよう』

寝ぼけ眼でボヤけた視界のままハリーに笑いかける

ハリ「A！良かった…何処かおかしいとことかない？凄く心配したんだ…僕を庇って前に出たりするから…僕が倒れた後も守ろうとしてくれたんだろ？聞いたよ…それに、」

『ハリー、ハリー、貴方が無事で良かった…今こうして二人とも無事に会えたことが凄く嬉しい』

ハリ「うん、僕も嬉しいよ。それに、僕達は石を守れたんだ。」

アル「Aよ、お主もよくやってくれたのう…無事で何よりじゃ。」

『アルバス校長、こんにちは。…あ、そうだ、聞きたいことがあるんです』

アル「どんなことかね？」

『私の一族について…クリスマスの日にあの絵本をくださったのはアルバス校長ですよね、あの、私の一族についての絵本。』

アル「ほお…気づいておったのか。そうじゃ、わしがあの絵本を君に贈った。本来あの絵本は君の家にあるべきものじゃった…しかし、君のお爺様が捨てようとした…そこをわしが譲り受けたんじゃ。」

『私の、お爺様…？それならお爺様は力について…花の精について知っていた…？でもお爺様は魔法も、この力も使えなかったはず…隠してただけ？』

アル「いいや、確かに彼は魔法も、フローレス一族の力も使えなかったのじゃ。だからじゃよ、A」

『ということは、フローレスの力も魔法も、自分の息子にも家族にも隠していたのね…でも、孫の私には力が現れる兆しがあった…最悪な事に魔法まで使えたし…ああ、そういう事なのね。祖父は無知な家族を唆して、そして家族は私を恐れて…祖父の思惑通り私は追い出された』

全て納得のいくものだった

スルスルと絡まった糸が解けていくように、点と点が繋がるように、簡単に導き出せる答えだった

あの人は自然を愛してはいなかったから

思い出してみると、幼い頃のあの人との思い出は悪いものばかり

それでも家族だったから、大切なお爺様だったから、愛していたのに

私は最初から誰にも愛されてはいなかったのね