自然天然森ガール？~賢者の石(終)~ (ページ23)

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番外編～薬学教授の誕生日(当日)～ページ23

セブ「そんな理由では不法侵入の弁明にはならん。…こんな時間に男の部屋にノコノコと来るのもいただけませんな」

『まあ、侵入したのは事実だし弁明はしないけど。でも、男の部屋って言ってもセブルス先生だし良いでしょう？夜遅くとかじゃなくて朝早くだしね』

セブ「お前は…はぁ…朝早くと言ってもまだ暗いだろうが…」

先生は頭を抱えて呟いているけど聞こえないふりをする

『それよりも今はセブルス先生の誕生日のお祝い！チーズケーキ作ってきたから一緒に食べましょ。寝起きで食べられないようなら後でぜひ食べてください。あ、ロウソク立てます？』

セブ「…ロウソクは要らん。皿はそこの棚にあるのを使え」

どうやら今一緒に食べてくれるらしい

私は急いで皿を取り出してケーキを取り分けた

先生がケーキを口に運ぶのをじいっと見つめる
不味いとか言われたら結構ショックだし…先生なら言いそうだとか思ってしまうし…(失礼)

『先生、お口にあいますか？甘さとか…』

セブ「…ああ」

美味しいとも言ってはくれないけど、不味いとも言ってないし、黙々と食べてくれている様子から見て大丈夫なようで安心した

『あっ、先生、プレゼントがあるんです。これ、良かったら使ってください。先生髪長めだし作業する時邪魔かなーって思って…何なら結んであげましょうか？』

冗談半分で髪紐を手に持ちながら先生に笑いかける

セブ「勝手にしろ」

まさか承諾されるとは思ってなかったけれど

折角先生にお許しを貰ったわけだし、早速先生の背後に回って髪をまとめて結ぶ

『やっぱりこっちの方がカッコイイですね。それに髪紐のデザインも先生に似合ってる』

セブ「…気が向いたら使ってやる」

『ふふ、沢山気が向けばいいなぁ』

それからはケーキを食べながら少し話していた

誕生日とかは関係無く薬草や魔法薬の話、それと授業の話などをした(嫌味も沢山言われたけど忘れる事にした)

『ああ、もうこんな時間か。もう皆起きてる頃だろうし戻りますね。それじゃあ……セブルス先生、生まれてきてくれてありがとう、大好き』

言い逃げするように言葉を残して部屋の扉を閉める

最後に見えたのは呆れたように、でも表情が比較的柔らかいセブルス先生の顔だった

喜んでくれたなら良かった

私は幸せな気持ちに心が満たされるのを感じながら、足取り軽くグリフィンドール塔へと戻っていった