長い夢 ページ14
白(風真)side
俺には妹がいる。
ツバサという名前の妹だ。ツバサは、辛い時だって笑う強い子だ。いつも、俺のそばで一緒に笑ってくれる大事な妹だった。
その大事な妹が死んだ。
妹は、大学を卒業すると警察学校に入校し警察官となるため頑張ってきた。
そして、努力が実り首席卒業した。
大したことないと本人は笑って話していたが、本当は辛いことだらけだったのだろうと勝手に思っていた。まぁ、実際そうだろうから当分の間は大いに甘やかしてやろうと思っていた。
連絡が取れなくなったのは、その数週間後だった。
警察官の妹と連絡が取れなくなったと警察官の友人に相談すると、『公安』という部署に配属されたのではないかと言われた。優秀なヤツしか配属されないから誇りに思っていいぞとも言われ、連絡が取れないのは嫌だが妹を信じて待っていようと思った。
その決断をとても後悔するのは、ツバサが音信不通になって5年後のあの日だった。
あの日もいつもと同じような1日を過ごしていたはずだった。ようやく1日が終わるという夜中にかかってきた電話で俺は告げられた。
「流川ツバサが職務中に拳銃で撃たれ、殉職しました。」
大事な妹の死を。
ずっと待っていると、ずっと信じて待っていようと思って待っていた流川風真の妹、流川ツバサは死んだんだ。
風真「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
喉が張り裂けそうなほど叫んだ。帰らぬ妹の姿を想いながら。
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作者名:真星夜空 | 作成日時:2022年5月5日 13時