◇始 ページ6
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現世へ赴く申請許可が下りるまで
そう時間は掛からなかった。
閻魔庁もその現象を重く見ているらしい。
「 というわけで行ってくる 」
「...A、本当に行くんですか？」
「 私が行かなきゃ御前が行くだろ？ 」
「仕事ですから」
「 その仕事を私が代わりに請け負うんだよ 」
閻魔も了承済みだ。
今更変えようったってそうもいかない。
「 御前は地獄で休み休み仕事をする。
私は現世で特殊な鬼の捜索、滅殺を行う 」
要するに、役割分担である。
不服そうに拗ねる鬼灯の頭を数回撫で、
少ない荷物を手に門へ向かった。
「生きて帰ってきてくださいね」
「 仮にも地獄の鬼神だからね、私。
鬼とはいえ元人間が手出しなど出来ないよ 」
「そりゃそうだ」
向かうは浅草。
「 行ってくる 」
「行ってらっしゃい」
____________________
「 すっかり夜になってしまったな 」
満月が闇夜の森に僅かな光を照らす。雲は無い。
行き際、鬼灯に手渡された書類には、
彼がまとめたであろう鬼の諸々が書かれていた。
壱 人を喰らう事で生き、強くなる
弍 太陽が沈むと動き出す
参 陽の光が弱点だと推察する
「 成程、流石だ。分かり易い 」
日が登ってる間は何処かに身を隠し、
日が落ちると同時に行動を始める。
人間にとって、太陽がある内は安全と云う事か。
肆 現世には鬼狩りが存在する
「 .....ほう、鬼狩りとな？ 」
悪鬼滅殺を信条に、特殊な呼吸を会得した人間が
鬼の首を跳ね、鬼を滅殺、人間を守っている一組織
人間が元人間を滅殺する。
元人間が人間を喰らう。
私が知る現世はもっと穏やかだった気がするが、
いつの間にこんな血生臭くなったのか。
さて、一先ず"鬼狩り"の元へ行こう。
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まゆゆ(プロフ) - すっごく面白いです! (2021年6月19日 0時) (
レス) id: b7969430ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり四つ葉 - ドストライクです。更新頑張ってください！ (2020年9月2日 19時) (レス) id: 135b7cf6d1 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 面白いです！更新頑張って下さい！ (2020年8月14日 8時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
青春を返せ(プロフ) - うわああああ！！この作品めっちゃ好きです！続きが気になる〜！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月18日 17時) (レス) id: f38cd6c1be (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - 頑張って下さい！ 応援してます！ (2020年5月17日 22時) (レス) id: f273bc5d9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M子 | 作成日時：2020年5月4日 3時
