熱(Yk) ページ9
*
「リビングに居るからなんかあったら呼んで」
そう言ってスマホをヒラヒラとさせて
寝室から出て行った洋平。
朦朧とする意識の中、
簡易テーブルに置かれた
水や解熱剤、
透明なお皿に擦り下ろした林檎もあって。
オマケに加湿器まで付けてってくれてる。
そう、私は今、
高熱を出してベッドの上で仰向けになってるのだ。
額には熱を冷ますシートを貼ってもらった。
なんて出来た彼氏なんだと思考が回らないながらにも
心底そう思う。
一人にしてくれたのも
寝る時に気が散るだろうからって...
どれだけ思慮深いの。
だけど...
「A?どうかした?」
スマホで呼べば
直ぐにドアを開けてこちらまで駆け寄って来てくれる洋平。
心配そうに私の体調を確認するその瞳に
少し罪悪感もあったけど、
「側にいて欲しい...」
本当は近くにいたら移しちゃうかもしれないけど。
熱で弱った私はいつも以上に心細さを感じてて。
それを汲み取ってくれたのか
私の頭に手を置いて優しく撫でてくれた。
「甘えただね?」
「ダメ...?」
「全然。大歓迎です」
洋平の口唇が私の頬に触れる。
もし、移しちゃったらさ
私が全力で看病するから。
今日のところは甘えさせて?
握られた手に安心感を覚えて
気付けば眠りに落ちていた。
________________
洋平さんに熱移そうとしたらダメですね!笑
失礼しました(土下座)
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まるのうち(プロフ) - ノアーさん» コメントありがとうございます!好みに沿えて嬉しいです🍀 (2022年10月10日 0時) (レス) id: 214dd9e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
ノアー(プロフ) - お話すごく好みです🤧更新楽しみにしてます〜💕 (2022年10月9日 22時) (レス) @page6 id: 2de0e561d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるのうち | 作成日時:2022年9月26日 0時