優しくない先輩(Yk) ページ1
*
優しい人が好き。
そう、
例えば、磯部先輩みたいな人。
なのに...
「あー！ちょっと、そこ座んないで下さいよ！」
「なんでAちゃんにそんな事言われないと行けない訳？」
今日は久しぶりの会社の飲み会。
いつもは選ばないような可愛い服を着て、
いつもよりメイクも濃いめにして、
ほのかに香るくらいのミストをふって、
髪も巻いたりなんかして。
気合いは充分！
なのにこんな日に限って仕事が中々終わらなくて、誰よりも遅く飲み会が開かれてる居酒屋にたどり着いてみれば、磯部先輩の隣を陣取っていた川上先輩と言い合いになった。
「Aちゃんと洋平って本当に仲良いよね〜」
なんて言いながらご機嫌な磯部先輩は注文してたであろうお酒を美味しそうに呑んでいる。
「「仲良くありません！！(ねえよ！！)」」
ハモる私と川上先輩をみて、また笑顔で「やっぱり仲良いじゃんー笑」って...
私が仲良くしたいのは川上先輩じゃなくて、磯部先輩なのに...
深く溜息を吐いて、一先ずは座る席を探さないとって辺りを見回していると、裾をグイッと川上先輩に引っ張られて隣に座らせられる。
「...なんですか」
「...ここ空いてんだからここで良いだろ」
目線はメニューに向けたまま、私にそう返してくる川上先輩の横顔をみていると、ふと周りの視線を感じる。
あーそうだった...
この人、モテるんだ。
女性社員の皆様の冷たい視線が私に集まってくる。
私だって好きで隣に座ってる訳じゃないし！
無理矢理座らせられたんだし！
って誰に言い訳するでも無く心の中でそう叫ぶ私を不貞腐れた顔して見て来たのは隣にいる川上先輩。
「...なんですか？」
「そんなにヒロがいいかよ...」
「え？今なんて...？」
口を尖らせながら再びメニューに目を通す川上先輩の横で磯部先輩が笑いを堪えるように口元に手を当てている。
「あんね、こいつ隣誰も座らせなかったんだよ？」
「おい、ヒロ。余計な事言うなっ！」
なんでだと思う？
って含みのある笑みで私をみる磯部先輩。
なんで私にそんな事聞くの？
そんなの...
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まるのうち(プロフ) - ノアーさん» コメントありがとうございます！好みに沿えて嬉しいです🍀 (2022年10月10日 0時) (
レス) id: 214dd9e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
ノアー(プロフ) - お話すごく好みです🤧更新楽しみにしてます〜💕 (2022年10月9日 22時) (レス) @page6 id: 2de0e561d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるのうち | 作成日時：2022年9月26日 0時
