Fleur. (ページ5)

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Side：GREEN

…今、ピーンポーンってなった気がする。

え、今何時だろう。お客さん、かな？

ふらつく足取りで画面を覗けば、よく見知ったメンバーの顔。

「んぅ、ほぉくと？」

開けてって言うから、素直にロックを解除する。これが夢か現実なのかもわからない。

ピーンポーン。

あ、北斗だ。壁をつたって、いつもよりも長く感じる廊下を歩く。

ドアを開ければ、冷たい風が全身を包む。
名前が耳元で叫ばれるのを感じながら、俺はふわふわと空を飛んでいた。

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いったい。

謎の痛みで、目を覚ます。身体を起こせば、知ってる顔が心配そうにこっちを見てた。
差し込む光が、眩しい。

「ぁれ、北斗？」

覚えてないよな、って呟く北斗を見ても、何にも思い出せない。

「北斗、どうしたの？」

『慎太郎、酔って潰れてた。俺がたまたま電話したら、もう何言ってんのかわかんなくて』

…まじか、お酒弱いのに。自分でも信じられなくて混乱する。

『慎太郎、可愛かったよ。北斗〜ってしがみついてきて』

…恥ずかしすぎる。顔が赤くなっていく。

「、、ごめん。ありがと、北斗」

『気にしないで。俺も、夜中にメンバーの家来るの初めてで、ちょっと緊張したから』

北斗が、照れてる。起きたら北斗がいたのは、素直に嬉しかった。

『また、一緒にライブ行こ？次は、ご飯食べようよ』

こんな友情もあっていいなと、頬を緩める。小さい時から、距離の詰め方を探っていたのはお互い様だ。

「うん、絶対だよ」

濃い青に、入道雲が空高くのぼる。

来年の春、俺たちは憧れのステージに立つ。今度は、俺たちが高く飛んでいく番だ。

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【ローダンセ】
キク科の一属。名前の由来は、「バラ色の花」

花言葉は、

変わりのない思い/終わりのない友情/飛躍

𝓕𝓲𝓷．