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「あの人、どこかほっとけないんだよな」
「え〜なんでもひとりでできる！ってかんじじゃん〜」
『･･･そっすね(笑)』
いつものメンツでの飲み会中、話題にあがるのはサークルのとある女の先輩のことで
うっちーくんの言うこともわかるけど、それ以上に湧くんとAさんに見えない繋がりみたいなのを感じて心にモヤがかかる
「わくさぁ〜、夜中にしょっちゅう電話かけてるよね、Aちゃんに」
「あの人絶対夜は出てくれんの。3回くらいかけると出てくれるからつい絡みたくなるんだわ(笑)」
俺には電話をかける勇気すらないのに
うらやましい、って嫉妬に近い気持ちに、あれもしかして、と自分の想いをこんなところで実感する
「でもふかだはAちゃんにだけは懐かないよねぇ」
『え！そうみえます？』
「あ、わかる。他のやつには適当にノリで相手してんのにAのとこには絶対行かねえじゃん」
もしかして好きだから手出せない的なやつ？
『っ、そんなこと、』
湧くんにズバリ言い当てられて言葉に詰まる
そんな俺の様子を見た2人は悪巧みしている子どものような顔を浮かべていて
「そーだったんだぁ」
「あの女嫌いで有名な深田がねえ〜」
いやどこで有名なん、って突っ込むのをなんとか堪えてしてやったり顔の2人を無視するように追加で頼んだ酒を勢いよく胃に入れる
あ、まって、これ濃い
「でも深田にあの人は渡さねえよ」
「え、わくもなの？」
ケラケラと笑ううっちーくんとは対照的にいつになく真剣な表情を浮かべる湧くん
こんなん勝てるわけないやん、と思って自覚したばかりの気持ちを封印しようと考える
『･･･俺には無理っすよ(笑)』
「って、言うと思ったのでとりあえず酒飲めお前」
『はい？！』
「飲め飲め〜！」
神妙な面持ちで酒を強要してくる湧くんと謎に応戦するうっちーくん
そこから記憶は急激に曖昧になっていって、Aさんへの想いだけが強く心に残っていた
「あいつ、あからさまで分かりやすいのに行動しないからもどかしかったわ〜」
「わく、もどかしいって言葉知ってるんだね」
「うっせえわ！」
「でもわくはいいの？」
「･･･俺は、あの人に笑顔でいてほしいだけだからいいの」
いつもより腑抜けた顔のあいつが、Aを変えてくれればそれでいい
そう願って颯太とふたり、暗闇を駆け出して行ったアイツとは別れて帰路に着く
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鈴黎(プロフ) - まっちゃさん» コメントいただきありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです！検討しますね💭 (2022年11月7日 0時) (
レス) id: ce9b284c17 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - 初めてコメントします！内村くんのお話展開が気になりすぎて、、、ぜひ長編待ってます、、！(̨̡ ⸝⸝ᐢ.ˬ.ᐢ⸝⸝ )̧̢ (2022年11月4日 14時) (レス) @page19 id: 9e20ae1596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴黎 | 作成日時：2022年10月25日 21時
