▽叶えてあげるだけ ページ43
放課後になって黒ちゃんやあじとばいばいして部活に向かう
あじは少し暗い顔してたけど具合でも悪かったのかな？
「…ってあれ、」
「A？どうしたの？」
「やばい、部活で使うシャツ、教室に忘れてきた」
「やば笑 先生に言っとくから取っておいで」
部活始まるギリギリになって気づくとか馬鹿すぎる…
とりあえず由香にお礼を言って自分の教室まで全力で走る
こういう時、部室棟から1番遠い教室なのしんどすぎ、って心の中で愚痴るけどそんなこと言ってる暇はない
顧問の北斗先生はいつもは静かなのに遅刻とかそういうのは厳しくて、怒られることを想像したら足が速くなった気がする
数分してついた教室
閉まっていたドアに手をかけて開けようとしたら聞こえた声に思わず手が止まる
「…っなんで、言ってあげないの？」
「…あじには関係ないじゃん」
覗き見してみると言い争いしているのはまさかのあじとひらつくんで、え、なんで、昼休み楽しそうに話してたじゃん
入ろうにも空気が重すぎて入れなくて、とりあえず落ち着くまで待つかと思って2人の様子を見ることにしたんだけど
窓際で話しているから詳しい内容はうまく聞き取れなくてちょっとだけもどかしくなる
聞き耳を立てて聞いていると話題の中心にいるのはどうやら1人の子のようで
「…しょまは、あの子がここにいることが正解だと思ってるの？」
「思ってる。ここでなら苦しむこともない」
誰のことを話しているんだろう…？
2人からは苛立ってるようで、でも焦ってるような雰囲気を感じるからより気になってしまう
「…悪いけど、俺はしょまの手助けはできない」
「あっそ、あじに何ができんの？」
「っ…、俺は――が望むことを叶えてあげるだけだから」
いがみ合っていた2人は話が済んだのか教室から出ようとしていて
話を盗み聞いていたことがばれるのはまずい気がして咄嗟に隠れたけどなんとか気づかれなくて安心する
あんなに怒っている2人を見たのは初めてかもしれない
それほど話題に出ていたあの子のことが大事なのかな
それが誰なのか考えてもわからないけど、そういえばと思い出した目的のものを取って全速力で部活へ向かっていたらいつの間にかそのことは気にならなくなっていた
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鈴黎(プロフ) - ふーかさん» コメントありがとうございます。今後わかっていくこともあると思うのでご期待に添えるよう頑張ります！5月から更新再開しますので気長にお待ちください(^ ^♪ (2021年4月27日 15時) (
レス) id: ce9b284c17 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 何か、難しいですね笑 最初らへんの主人公がうちむって言ったのも気になりますしこっち側とかあっち側とか、続きが気になってやばいです！更新待ってます！ (2021年4月25日 23時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴黎 | 作成日時：2021年3月24日 17時
