▽ロマンチスト ページ35
「みてみて！四刀流！！」
「ちょっ！黒ちゃん危ないからこっち来ないで！！」
「A〜危ないからこっちおいで」
みんな夏休みらしいことをしてなかったらしく、はしゃいじゃうのはすごくわかるんだけど、黒ちゃんのテンションが異様に高くて私もあじも困惑してる
そんな黒ちゃんのテンションに唯一ついていってるひらつくんはというと、
「…できた！うさぎ！」
そう言って地面に手持ち花火を2本差してよくわからないことをしているから私とあじは突っ込むことをやめて少し離れたところで2人で静かにやることにした
「花火って人間みたいだね」
「え、なにそれ笑」
感傷的になった私の唐突な発言にゆるゆると笑いながらも聞く耳を持ってくれるあじ
その優しさに甘えて口から言葉が漏れていく
「花火はさ、赤とか緑、黄色や紫、いろんな色に変化して、時には強く光ることもあるけど最終的には静かに消えていって」
それって人間も同じじゃん、って言うとあじは少し首をかしげて似ているところはあるかもねって微笑む
「確かに人はいろんな表情を持ってるし、誰にだって個性があるから強い光を放つ」
でも消えていくときは静かじゃないよ
だって絶対1人じゃないから
そういってあじは優しく、目を細めた
「…あじって意外とロマンチスト？笑」
「うるさいな笑 てか急に何？つかれたの？笑」
「んーん、なんかふと思ったから言ってみただけ」
会話が終わると同時に私たちが持っていた花火の火が消えて、2人のとこ戻ろっかって手を引かれた
最後は1人じゃない、か
その言葉がなぜか胸に響いて、私が死ぬときも誰かいてくれるのかな、なんてこの場に似合わないことを考えてしまう
「…Aが消えるときは、俺がいるから」
そんなあじのつぶやきは黒ちゃんの騒ぐ声によってかき消された
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鈴黎(プロフ) - ふーかさん» コメントありがとうございます。今後わかっていくこともあると思うのでご期待に添えるよう頑張ります！5月から更新再開しますので気長にお待ちください(^ ^♪ (2021年4月27日 15時) (
レス) id: ce9b284c17 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 何か、難しいですね笑 最初らへんの主人公がうちむって言ったのも気になりますしこっち側とかあっち側とか、続きが気になってやばいです！更新待ってます！ (2021年4月25日 23時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴黎 | 作成日時：2021年3月24日 17時
