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今度こそ何を送っても既読もつかなくなって、電話をかけようとしてもプルルルルという機械音さえ発してくれなくなった
大我「 元気なくない?」
樹「 んなことねーよ!」
大我「 嘘ついちゃって 」
樹「 Aちゃん見ればいつでも復活!」
大我「 痛そう 」
樹「 あ?」
大我「 Aちゃんの話になると、最近の樹はすげぇ痛みに堪える顔してんだもん。前まではあんな素の笑顔だったのに 」
なにそれ、知らない間に俺の事観察してたの?
本当にきょもってなに考えてんのかわかんねーや。
樹「 夢だったとおもえばいいだけなんだけどな 」
大我「 夢じゃなかったね、あれは。ちゃんと会ってたよ 」
樹「 だよなぁ、」
大我「 いつもの樹らしくないよ。女に振り回されてるなんて 」
樹「 だな、俺も滅入ってんだ 」
大我「 罪だね、Aちゃんも 」
樹「 それ、言ってやってくれよ 」
こっちはAちゃんしか見えないってくらいなのにさ。
相手が誰かだってわかってるよ。
Aちゃんは誰にでも惚れるような子じゃないって知ってるから、キミのタイプはアイツでしょ?
北斗「 なにしてんの、ジェシー返して 」
ジェシー「 DAHAHA!! Aに変顔送らせてェ!」
北斗「 やだよ、自分のでやれよ!」
ジェシー「 北斗の変顔も一緒に♡ 」
北斗「 コラ!ふざけんな!」
俺だけなんだよなぁ、つらい。
まあ、連絡先を交換してたのが元々3人で、ジェシーは幼馴染だし、北斗は彼氏だもんな。ただの片想いの俺が切られるのは仕方ないのか。
大我「 そんなじゅりちゃんに朗報でェーす 」
樹「 なに 」
大我「 Aちゃん、今日同じ建物にいるらしいよ。同じ雑誌の撮影中だって 」
樹「 は?」
大我「 ちょっと聞こえちゃったんだ 」
嬉しそうな顔して、親指と小指を立てて耳元で揺らしてる。
北斗とAちゃんの電話聞いてたの?
ちょっときょも怖いよ?大丈夫かな?
大我「 直接、話してみなよ 」
樹「 取り合ってくんないでしょ 」
大我「 それは樹の態度次第じゃない?」
樹「 …………ありがと、きょも 」
やっぱ俺がAちゃんを好きでいる権利は、誰にも奪えねーよな。
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ハル(プロフ) - Twitterの方、フォローさせて頂きました!1人目になれて嬉しいです!更新楽しみにしています!! (2019年8月14日 23時) (レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - めっちゃ面白いです!この先のお話も楽しみにしてます! (2019年8月5日 6時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:李苺 | 作成日時:2019年8月3日 21時