▼ ページ17
･
樹『 マジでぇ？！？！』
電話越しに鼓膜が破れそうになるくらいの音量で驚く樹くん以上に、きっとわたしのほうが驚いてたとおもう
なんでわたしも、オーケーしたんだろ。
きっと眠かったんだろうね。そういうことにしておこう。
「 …………何着てこう 」
普段インドア派のわたしはあいにく出かけるための服なんて持ち合わせてなくて、ジーンズにTシャツが鉄板だからさ
でも相手が樹くんだとしてもその格好はどうなのかなとおもってクローゼットの前でじっと悩む
悩んでても進まないなこれ。
「 あ、よかった繋がった 」
ジェシー『 どうしたの、こんな朝から 』
「 ん、男の人と会うんだけどTシャツ短パンってどうおもう？」
ジェシー『 えっ、まさか北斗？』
「 ううん、北斗じゃない 」
ジェシー『 へぇ、』
「 ね、どうおもう？」
ジェシー『 男なら、せめて下は長いのにしなよ。彼氏じゃないなら尚更 』
「 彼氏なんて！やめてよ想像しちゃったよ、」
樹くんが彼氏なんて、絶対ないない！
むしろわたしも向こうも芸能人じゃなかったとしても樹くんはない！それなら断然北斗がいいもん。
「 ジーパンね、ありがとう！助かった！」
ジェシー『 はいよ、デート楽しんでね 』
「 デートじゃない！！！」
最後までバカにしたみたいに笑いながら電話を切られて、もやもやと胸に残る感じ
デートじゃないし！本当に！
樹『 もしもし、Aちゃん？どこいる？』
「 え、まだお家 」
樹『 わかった！迎え行くから待ってて！』
「 いやいや！いいから！駅までいくから！」
樹『 いいからさ！』
「 家教えたらこれからいっぱい来そうだから嫌！」
樹『 バレた？』
「 もう、とりあえずどこ行ったらいいの 」
樹『 ××駅ね。そのまま俺ん家でダラダラしてからメシ食いに行くから！』
「 え、樹くんの家？ムリムリ！やだ！」
樹『 何で？！』
「 変なことされそう 」
樹『 しないから！絶対！約束する！』
「 まずそれなら夜からでいいじゃん、」
樹『 Aちゃんとゆっくり話したかったの！』
「 電話でできるよね？」
樹『 やだ！だって俺たちずっと会えてないんだよ？！』
「 むしろ関わりがないのに連絡先持ってる方が変なんですが 」
樹『 とりあえず待ってるから！何時間でも待つから！』
そう言ってまた一方的に切られた電話
こうやって毎回わたしの罪悪感を揺さぶるんだから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1651人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハル(プロフ) - Twitterの方、フォローさせて頂きました！1人目になれて嬉しいです！更新楽しみにしています！！ (2019年8月14日 23時) (
レス) id: a070df98c4 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - めっちゃ面白いです！この先のお話も楽しみにしてます! (2019年8月5日 6時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：李苺
| 作成日時：2019年8月3日 21時
