青春 (ページ19)

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デートしよう、なんてわけのわからない誘いにとりあえず乗ってみたけど

「 …………これ、デートじゃなくてストーカーだとおもうけど」

大我「 2人なんだからデートだろ」

「さゆりんの後つけてどうすんの」

大我「どうもこうも、気になんだろ？」

「そりゃ、ね」

気になるけど、こんなことしてもいいのかな。

大我「ほら、はやく歩け」

「んん、お腹空いた、」

大我「あとでなんか買ってやるから」

「やったー」

大我「っすとっぷ！」

「なに、？」

わたしの腕を引き寄せて、後ろから抱きしめるみたいな状態で止まった大我

大我「あっち、見ろよ」

「え？…………お花、捨てちゃった、」

ミスカトレアコンテスト？の3位に入った記念で貰ったお花をじっと眺めてから、それを茂みに投げ込む

「 3位じゃ、嬉しくなかったのかな」

大我「どうだろうな、」

「 …………それより、離してくれる？」

大我「やだ。それにこういう方がデートっぽいじゃん」

「バカじゃないの」

すぐ後ろにあった足をおもいきり踏めば緩む大我の腕

大我「ばっ、さっき磨いたばっかなのに！！」

「痛さよりそっちなんだ」

大我「ちょ、こら待て！」

ここまで来たからにはやっぱり最後までさゆりんの後ろを追うべきでしょ。

大我はいつの間にかいなくなってた
言い出しっぺのくせに。

小百合「 …………A、なにしてるの」

「へっ、！！いや、べつに…… 」

小百合「ずっと、着いてきてたの？」

「さゆりんこそいつ気づいて、」

小百合「抱き合ってる2人、見たけど」

「あれは大我が勝手に！」

小百合「ふふ、はいはいわかったよ」

「もう、さゆりん、」

小百合「ねえ、明日朝9時に河川敷来れる？」

「ん、いいけど、学校は？」

小百合「 ………話したいこと、あるの」

「それ、今じゃダメなの？」

さゆりんに近づいて手を握ると、わたしの後ろに視線を向けて小さくため息をついた

小百合「お迎えが来てるみたいだから」

「でも大我はさゆりんを心配して、」

小百合「ヤンキーに用はない。A、また明日ね」

わたしの頭をぽんと撫でて、帰っていく

大我「何話してたんだ？」

「んー、大我には内緒」

大我「は？」

「女の子同士の秘密」

大我「ならこれ、買ってきてやったけどあげねー」

「この嘘つき！」