◎ ページ7
･
もう俺に気持ちが戻ってこないこともわかってる
涼「 瑞稀、もうAのこと、」
瑞稀「 嫌だ。Aだけは離したくない 」
涼「 でも…………、」
“ これじゃAが可哀想だよ、”
それもわかってるよ。俺のワガママで、A全てを狂わせた。
いつだって彼女を振り回してばかりで、これは天罰なんだ。
優斗「 最近Aちゃんと那須が一緒にいんの見ないんだけど、喧嘩した？」
涼「 っ優斗 」
俺がいない間にはしもっちゃんに出来てた優斗っていう友達も、怪訝そうな目で俺を見る
優斗「 もしかして、瑞稀くんが原因？」
涼「 あとで話すから、」
地獄耳って、役に立たないな。
涼「 瑞稀ー、……瑞稀？」
瑞稀「 っ、なに 」
涼「 顔色、やばすぎんだけど 」
瑞稀「 べつに、いつもと変わんない 」
涼「 お前飲んでないだろ 」
瑞稀「 …………だって、」
そんな気力がない程に、弱ってきてるんだ
涼「 優斗！」
優斗「 はいはいはい！ってえ、！大丈夫？！」
涼「 緊急だから、瑞稀にも血あげて、」
瑞稀「 平気だって、」
優斗「 俺はいいよ 」
瑞稀「 っ、」
はい って剥き出しにされた白い皮膚に、そっと歯を突き刺して血を吸い上げて。
久しぶりに補給した気がするけど、吸い終わった後のこの気だるさは尋常じゃない。
瑞稀「 俺、やっぱ保健室行くわ、」
涼「 マジで大丈夫、？」
瑞稀「 ん、優斗ありがと 」
優斗「 うん、」
困ったな、これじゃ。
俺に好意をむけさせるどころか、むしろあいつに傾いてってる。
おぼつかない脚をなんとか前へ前へと運ばせて、階段を降りようとした時聞こえてきた声に体が反応する
雄登「 何が何だかわかんねえよ 」
「 ごめ、なさいっ、」
雄登「 俺の何がダメなの、どこが瑞稀くんに勝ってないんだよ、！」
「 雄登、」
そいつに触れようとするAを見ていられなくて、おもわず声を出してしまう
瑞稀「 A？」
「 っ瑞稀、くん 」
ハッと顔を上げて、威嚇をするような目で俺を見る那須
瑞稀「 Aに、余計なちょっかい出さないでくれる？」
雄登「 あなたに、関係ない 」
瑞稀「 あるよ。もう俺の女だから 」
雄登「 っ、！」
何も言わずに俺の袖をきゅっと握りしめたA
でもその視線の先にいるのは俺じゃない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
H A F - 続きが気になるので早く読みたいです🤣 (2022年8月1日 16時) (
レス) @page12 id: df48684e0a (このIDを非表示/違反報告)
沙路音(プロフ) - 初めまして！このお話本当に面白くて、読み終わったあともなんどもこの話のことを考えてしまいます！よければ続編書いて欲しいです！ (2019年6月10日 8時) (レス) id: fc949d8c8c (このIDを非表示/違反報告)
ちー(プロフ) - はじめまして！！こちらの作品をはじめから読ませていただいているものです。いつもいつと更新を楽しみにしています◎お忙しいかとは思いますが頑張ってください！！応援してます＾＾ (2018年12月7日 7時) (レス) id: c962541a36 (このIDを非表示/違反報告)
☆*:.｡. さやちゃむ@スノガール.｡.:*☆(プロフ) - こんばんわ!初めまして!話読んだんですけど凄く良かったです!続きが気になります、、、、これからも楽しみにしてます!更新頑張ってくださぁい♪ (2018年11月16日 21時) (レス) id: 93189b2c54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：李苺
| 作成日時：2018年11月16日 20時
