◎ ページ31
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「 っ、ごめ、」
雄登「 俺こそ、ごめん、」
お互いがお互いを感じて脈打つのがわかる
「 ど、うしたら、」
雄登「 いいって、！そんな無理に、」
「 でもわたしが調子乗ったから、」
雄登「 っでも、」
“ そういうことは好きな人とするんだよ ”
なんて、ちょっと寂しそうに言うから胸がギュッと締め付けられて
気づいたらわたしからまた唇を重ねていた
雄登「 Aっ、！」
「 …………いやじゃ、なかった、」
雄登「 っ〜、」
「 わたしから押し迫ったんだよ、？」
雄登「 そ、れは……、」
顔を真っ赤に染めて、わたしを抱き寄せる彼に身を任せてみる。
雄登「 ちゃんと、Aの口から好きって聞けたらね 」
「 ……うん、」
そんなこと確かめなくても、雄登に心が傾きはじめてるのは自分でもわかってる。
それでも一歩を踏み出せないのは、まだ引っかかる彼の存在
雄登「 教室、戻る？」
「 サボるのも、いいね 」
雄登「 本気？(笑)」
「 真面目な那須くんはそんなことしないか(笑)」
雄登「 Aが残るなら、俺も 」
「 ふふ、わたしのことだいすきだ 」
雄登「 しってたくせに 」
腕の中に閉じ込められる
それさえしあわせで。
「 雄登だって、知ってるくせに 」
雄登「 ん？」
「 …………わたしが、雄登を好きになりはじめてること 」
雄登「 ふは、勘違いじゃなかったんだ 」
嬉しそうにする彼の首筋にカプっと噛み付いた
雄登「 うあ、っ………… 」
「 雄登の血がいちばん好き 」
意識が遠のいていく彼をそっと抱きとめて、椅子に腰掛けさせた
「 ずっと好きでいてくれるかなあ、」
自分勝手すぎるのはわかってるけど、どうしても足りない愛を求めてしまう
眉を潜めたまま眠る雄登の頬をそっと撫でるとほんの少し口角が上がった気がして。
そんなときブレザーのポケットの中で震える携帯
「 …………っ、！」
なくしたピースが、足元に転がってきたみたい
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作者名：李苺
| 作成日時：2018年10月24日 19時
