Your Naked (ページ27)

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雄登「俺、見たよ。先輩と今日の空き教室でなにかしてるとこ」

「優斗くんはべつに、！」

雄登「最初は付き合ってたりすんのかとおもった、すっげえへこみそうだったけど、Aが顔を上げた時、目真っ赤だった」

「そ、れはっ…… 」

雄登「人間じゃない、目だったよ。…………あれは、なに？」

「ちが、あの、」

雄登「俺、Aの全部が知りたいんだ」

「知らなくていいことだって、あるよ、？」

雄登「知らないことだらけって悲しいよ。好きな人なら尚更」

「っ好きな人、？」

雄登「こんなにずっとAのそばに居るんだよ、少しくらい気づいてよ」

どうしてわたしはいつも、大切にしたいとおもえる人を大切に出来ないんだろう

「雄登、あの、」

雄登「まだなのはわかってるから。ちゃんとこれから振り向かせるから」

飛貴のときにも感じた、この真っ直ぐな気持ち

ぼやけた愛を追い続けるより、目の前にあるわたしだけを包んでくれるハッキリとした愛を受け止めて、同じだけの、いつかはそれよりももっと大きな愛を返す方がいいんじゃないかって。

「絶対、雄登を好きにさせてくれる、？」

雄登「っマジ、？」

「マジって、雄登にその気がないなら好きにならないけど、」

雄登「ちがっ！そうじゃなくて！俺で、いいの、？」

「雄登を好きになりたい、…………もう同じ後悔したくない、」

ぽろっと零れてしまった言葉はもう拾い上げられない

雄登「後悔って？」

「 …………大事な人を、死なせちゃったの」

雄登「なんで、？」

「そ、れは………… 」

隠すべきなのはわかってるけど、わたしのことをもっと知って欲しいとおもってしまう。

雄登「死んで、その人はどうなったの、」

「 …………消えちゃった、存在ごとみんなの記憶から」

途端に眉間にシワを寄せて俯く雄登

「ゆ、うと……？」

雄登「俺、誰かを忘れてるんだ。Aを知るきっかけになったやつのことを、」

きっと雄登がおもいだせない人は飛貴だろう。
でもその名前を出しても、きっとおもいだすことは不可能

「その人が、わたしの大事な人だよ」

雄登「そいつのこと、好きなんだ、？」

「ううん、今の雄登みたいにわたしを一途におもってくれてたの。そんな彼を手放したくなくて、ずっとそばにいて欲しくてしたことが、彼を死なせた原因になったの」

雄登は失いたくないよ。