Your Naked (ページ21)

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◎ ページ21

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『あぶないよ、そこ』

「う、ん………… 」

『立てる？』

「ありがとう、」

ササッと起き上がった彼がわたしの手を引いて起きあがらせてくれた

周りをサーっと見回してみれば、派手に割れた窓ガラスと、わたしたちの近くに落ちている白い拳くらいのボールがあって。
今更ながら何があったのかようやく理解した

『怪我してないみたいでよかった』

口角をきゅっと上げて笑いかける彼に、とくんと心臓が跳ねる

そのままわたしに背を向けて歩いていこうとする彼の背中を見ておもわず引き止めた

「っ、待って！背中、」

『え？』

「血、まみれになってる……、」

『マジ？』

「保健室、行こ？」

『ひとりで行けるよ、きみが無事ならべつに、』

「ううん、わたしを庇ったからだもん、一緒に行く」

そこまで言うと、なら行こっかってわたしの横を歩きはじめた

「あ、名前」

雄登「ああ、俺は那須雄登。キミは？」

「 AA。もしかして3組？」

雄登「そう！一緒？」

「うん！よかったー、同じクラスの子探してたから、」

雄登「でもボールに気づかないって危ないね」

「まさかわたしの方に来てるとはおもわなくて、」

雄登「まあこんな方向に飛ばしてくるあいつらもバカなんだけど」

「窓ガラス割った人達と知り合いなの？」

雄登「知り合いっていうか、俺野球部だからさ」

「え、そんな人に怪我させちゃったの、？！ごめんなさい！」

雄登「べつにそれは野球部とか関係ないでしょ(笑)あんま痛くもないし」

「でもワイシャツが真っ赤だよ、」

もう一度彼の背中に目をやると、赤々としたその血に興奮しそうになるのを必死で堪えた

「じゃあベッドの方座って服脱いで？」

雄登「ねえ、それ危ないってわかってる？」

「え？」

雄登「 …………べつに初めて会った子にそんなことはしないけど！」

“ 男と2人の時にベッドはダメだよ ”
なんて、お説教される始末

「でも手当しないとだから、」

雄登「あーっもうわかった！行くから、ね？」

必要そうなものだけ抱えて、ベッドに腰掛ける彼の後ろに回った

雄登「うわぁ、気づかなかった」

「洗って、来るね」

雄登「ありがとう」

ワイシャツを預かって水道に行く時に鼻腔を掠める血の匂い

どうしよう、このタイミングでおなか減っちゃった。