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優斗「 へ、？もう大丈夫って、」
「 優斗くんにはいつも迷惑かけてたよね、ごめんね？」
優斗「 迷惑とかじゃなくて！そんなの、はしもっちゃんが心配するからやめなよ、」
「 でも、飛貴の方がずっと一緒に居るし、好きな時に吸えるから都合がいいって言うか、」
優斗「 それはそうだけど…………、」
何か考え込むように黙り込んだ優斗くん
優斗「 はしもっちゃんには言ってあるの？」
「 ううん、言うつもりもないけど、」
優斗「 それはやっぱり……、」
「 …………なんで、涼くんの許可が必要なの？」
優斗「 へ、？」
「 いつだって、何をするのも全部涼くんの許可が必要なんじゃわたし、おかしくなっちゃいそう 」
感情的になったわたしを見て驚いたのか、目をぱちぱちと瞬きさせる
でも本当にそうじゃない。わたしの人生なの、なりたくて吸血鬼になったんじゃない。
わたしを吸血鬼に変えた張本人がどこにいるかもわからない、不死身な体になった以上死ぬこともできないなんて、どんなに不自由なことか普通の人にわかるわけない。
「 …………とにかく、もういいの 」
優斗「 ちょっ、待って、！」
「 なに、？」
優斗「 Aちゃんはそいつのこと好きなの？」
「 え？」
優斗「 俺だって呼ばれればいつでも駆けつける。それじゃダメなの？」
「 そ、れは………… 」
必要とされてることが嬉しくて、飛貴を選んだ
そこに好きだからとかいう感情は特に持ち合わせていない。
優斗「 それは、なに？」
「 必要とされたのが、嬉しくて、」
優斗「 そんなの俺だって、」
「 え、」
優斗「 俺だってAちゃんに頼られてるのが嬉しいし、俺がいるからAちゃんは今日も元気でいられるんだっておもったら嬉しくてしょうがないよ 」
「 でも、」
優斗「 こう言ったら伝わる？」
“ Aちゃんが好きなんだ ”
そんな苦しそうな顔しないで。
「 わたし、優斗くんのことも飛貴のことも、恋愛対象として見れないんだよ？」
優斗「 俺はそれでもAちゃんに頼られてたい 」
「 それは、」
優斗「 べつに俺だけを選んでくれなくていい。ただ、こんなすっぱり縁を切られたくない 」
「 じゃあ、一日置きでもいいの、？」
優斗「 もちろん 」
「 …………考えてみる、」
どうして、本来不気味で近寄りたくなくなるような正体を知っても、わたしに優しくしてくれるの？
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作者名：李苺
| 作成日時：2018年10月24日 19時
