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涼「 そんなことはどうでもよくて、はやくAに血あげて？」
優斗「 えっそんなやばい状態だったの！？どうぞどうぞ！」
「 いただきます、」
ぐいっとワイシャツの襟元を広げて、わたしの方に首筋を向けた優斗くん
そんな簡単に、血をあげていいものなのか。
でも今はそれどころじゃなくて、欲のまま優斗くんの首筋に噛み付いた
優斗「 っ〜、」
「 え、」
涼「 ね？すごいっしょ 」
「 すごいっていうか、………… 」
血を吸われて意識を失わない人間は早々いない。
大抵みんな意識が朦朧としてそのまま気を失うのから、その間に記憶処理をするのが吸血鬼の鉄則。
優斗「 Aちゃんははしもっちゃんと違って優しいわ〜、」
ヒリヒリする〜！
なんてへらへら笑う彼を見てわたしは目が点になる
涼「 こんな感じなのいつも。だから消すにも消せないでしょ？」
「 たしかにそうだけど……、」
涼「 それにこいつには口封じもばっちりしてるしさ 」
優斗「 マージはしもっちゃん怖いんだかんね！」
「 それは想像つかないかも 」
涼「 Aには極力怒んないようにしてるからね 」
優斗「 え？！じゃあ俺にも優しくしてくんない！？」
涼「 違うよ、Aは俺が怒るとすぐ不貞腐れて危険なことばっかするから 」
「 べつに危険なことなんてしてない、」
涼「 しねないのに、しのうとしたの、忘れたの？」
「 あれは涼くんに対してじゃ……、」
涼「 わかってるけどさ 」
“ めっちゃ心配したんだからね？”
なんて。ただ彼に会いたかっただけなのに。
優斗「 まあさ！お腹減ったらいつでも俺に頼ってよ！」
「 でもふたり分はさすがにもたないでしょ、？」
涼「 あー俺？大丈夫！こいつから吸ってないから！」
優斗「 そ！はしもっちゃんモテるからねえ 」
涼「 需要と供給ってやつでしょ 」
「 …………サイテー、」
涼「 なんとでも言ってくれ！相手だってそれ目当てなんだから 」
優斗「 こんなの痛い目見るよねー？？」
「 わたしが痛い目あわせてやる 」
涼「 Aはガチだからやめて！！(笑)」
そんなこんなしてる間にチャイムが鳴って、わたしたちはそれぞれの教室に戻った
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作者名：李苺
| 作成日時：2018年10月24日 19時
