4:特別な血 ページ27
扉を開けて中に入れば、ベッドと机、椅子、何も入っていない棚にタンスがあった。確かに誰も使っていなかったのだろう。だが、埃は積もっていないし、家具も必要最低限の物が置かれている。…もしかしたら、私が来たから誰かが掃除してくれたのかもしれない。
『結構広いし…本当に申し訳ないな…』
彼らには感謝ばかりだ。守ってくれるだけでなく、生活まで保証してくれるとは。
『この扉は…あ、トイレか』
部屋の中にあった扉を開ければ、トイレがちゃんとあった。他にも、隣の扉を開けてみればシャワーや洗面所まである。何から何まで、ありがたい…
さて、ここからどうするか…壁にかけられた時計を見ると、まだ夕食まで時間がある。
少し悩んだ末、先程案内してもらった図書室にでも行ってみようと思い部屋を出た。
☆*☆*☆*☆
＿＿＿のだが、ここはどこなんだろうか。
まずい……これは完全に迷子だ。この城の広さを舐めていた。こんなに広いんだ、私が1発で道を覚えられるわけ無いじゃないか！！
図書室は1階だったはずだから、下りてきたは良いが…何だかさっき案内してもらった場所とは違う所に来てしまったらしい。
『仕方ない、もう一度上に上がってみるか……』
オスマンさんが自室にいるかもしれないし、申し訳ないが道をもう一度聞いてみよう。階段までは覚えているから、自室へ行くのは大丈夫なはず。
「ん？お前……」
無事に3階に辿り着くと、後ろから声がかかった。
「確かにこの城内は外より安全とは言え、あまり不用意に彷徨くべきではないゾ」
『そうなんですか…？す、すみません。気を付けます』
「別にお前が謝る必要は無い。何か起きたとしても、俺達には関係の無い事だ。困るのはお前だからな」
『っ、』
何なんだ、この人は。威厳があって、いかにもリーダーといった雰囲気だが、高圧的な態度で何だか怖いし、あまり好きになれそうにない。
ただ、言ってくれたことは全て事実だし…悪い人ではないのだろう。
『そうですね。皆さんにはご迷惑をおかけしませんから、気にしないで下さい。私の問題ですので。ご忠告ありがとうございます』
感謝の気持ちと少しの腹立たしさが混じり、無愛想になってしまった。
(やっちゃった…でも、もう取り消せないし……仕方ない！)
「くっ、ははははっ！！」
突然笑い始めたかと思えば、目の前の彼___グルッペンさんは、怪しく口元を歪めたのだった。
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ユドーフ(プロフ) - あんりさん» ひぇぇぇありがとうございます！！嬉しいです！！絵柄コロコロ変わる人間なので、今はまた違った感じなのですが、そう言っていただけると嬉しいです！！(イラストは基本、Twitterの方であげたりしています！) (2019年12月23日 21時) (
レス) id: 92bd9f5310 (このIDを非表示/違反報告)
あんり - いやぁ神作品ですねぇ！！！イラストもどストライクの絵柄でした！！！ (2019年12月23日 19時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
ユドーフ(プロフ) - うんちっちさん» 神だなんて畏れ多い...！ありがとうございます！頑張ります！！ (2019年12月17日 20時) (レス) id: 839dbecfab (このIDを非表示/違反報告)
うんちっち - いやはや...神ですねぇヤバいですねぇ〜更新頑張ってくださいね！ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 473868f78a (このIDを非表示/違反報告)
ユドーフ(プロフ) - ルーンさん» ルーンさん！またコメント...ありがとうございます！嬉しすぎます！！今ちょっとリアルが多忙なので、もう少ししたら更新出来ると思います！頑張ります！！(えっ、えっ、ぽこにゃ んさん知ってます！！好きです！！！え、嬉しい！ありがとうございます！(煩い) ) (2019年12月5日 0時) (レス) id: 743532c008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユドーフ | 作成日時：2019年9月22日 2時
