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名前は不明、出身地不明、年齢不明
お金もなし、持ち物なし、知り合いもいない。
そして現在地も不明………
こ………
(こんなタイムスリップいやだ〜！！！！！！)
こんなのただ無人島に放り出されたようなもんだ！！
この見た目からして人生まだそんなに生きてないはず！！
ピッチピッチな生きの良い若者じゃないか！！
なのに終わるのか！こんなとこで？！？！
前の家族達はどうなる？学校ってやつは？いけない？
このスマホも、もう触れない？
考えれば考えるほど、絶望は味を占めたように
私に針を刺してくる。とても痛くて耐えられない。
「…名前も思い出せないお母さんに…
恩返しもしてないのに」
ドサッ。
砂に足をついて、続いて両手をついた。
もう人生が終わってしまったのだ。こうなっても仕方ない。
(あーーーもうだめだ。死ぬんだなこれ。死ぬんだな
こーんな意味わからん辺境で閉じるんだなこの目は！最後に見るのがなんで砂なんだ！せめて家族にしてくれ！！しかも汗だくで腹空かせた上……なんだか眠くなって…あーー悔しい…思い出せないのも、全部全部…くや……し…)
「おい、なにしてるんだそんなとこで」
なんだ……緑色の……コスプレ？？？
ここは映画スタジオだったのか…？
そんなことよりも……
「……あ、……た、…助け…」
「…？！…あ？！……おい！」
．
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作者名：ドーナツ | 作成日時：2023年9月2日 20時
