真白のヒーロー (ページ7)

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激しい爆発が複数回、島を襲う。

が、全て白いの壁のようなもので守られ

衝撃波は逃れた。

『…危ないね…爆発にしては規模があまりにも大きい…

まるで何かを気化したような…そしてこのありあまる

無茶苦茶な攻撃の散弾！！

間違いなく自然系…！！……小さな何か…

＿＿を操るのか…な？…』

トントンと、軽やかに空を飛ぶAは

ようやく海岸に着くが、そこには既に

海軍の軍艦がいくつか碇泊していた。

『(…嗅ぎつけていたか…しかし…この建物は

やけに警備がキツくないかな…？重要な何者かが

…あの護衛のマークは…)』

Aのいつも太陽のごとく輝いていた目が

一瞬にして下がる。

あぁ…

『……天竜人……かな…』

仕方なさそうにAは立ち上がり

建物の中へと入る。

『皆さん！！！キンモクセイです！！』

「え…う、うそ！！来てるとは聞いてたけどどうして！」

「本物？本物なの？」

「なんでここに…」

『近くの海岸で、海賊と海軍の戦闘が始まりました！！

この建物も巻き込まれる可能性があります！！

私が責任をもって

皆さんが安全な場所に避難するまで守りますから

速やかに避難を！！』

その大きな声は施設中に響き渡り、あの天竜人にも

届いた。

そして建物の中へと入るAに近ずく。

「お前ぇ〜！！噂は聞いてるえ〜！！ヒーローなら

わちしを傍で守るんだえ〜！！」

『……勿論全力を尽くして守ります！！しかしながら

この建物には人が多い！私は外から皆さんの様子を

確認しながらでないと守りきれません！』

「…お、お前ぇ〜！！わちしの命令が聞けないのかぇ〜？

お父上様に言いつけてやるぇ〜！！」

『………』

「…？？なっ、何をしてるんだえっ！！」

Aはその天竜人の手を握り、

仮面越しに、目線を合わせるようにしゃがんだ。

『私はヒーローです。貴方の事を…貴女方を

全身全霊で守りたい。

それだけで…力が心の奥底から湧き出てきます。

しかし…傍にいれば…私の攻撃で貴方自身も

危ないかもしれない

この建物には、特性の'' 白い結界 '' を貼り付けました。

命を大切にしたいのなら、走ってください。

どうか…

信じてください。』

「……な、何をっ……」

『さあ…行ってください！！』

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