真白のヒーロー (ページ14)

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センゴクは随分と間を貯めて

息を吐くように声を出した。

「……そうか。お前は……

良い奴だな。」

『…？？そりゃあ、どうも？』

カタコトで返すAの顔には

？が浮かんでおり

良い奴という自覚は無いのだろうとセンゴクは思った。

「ふ、お前みたいなやつは珍しいな」

『海軍ならば、人を救いたいという人は多いのでは？』

「…まあ、いるにはいるんだが。難アリと言うか…

丁度いいやつがいないというか…

やり過ぎな奴に、だらけてる奴に、中間取るやつ…

働かないやつ…。」

『…なんだか同じ人物を思い浮かべているようです』

「はは…これでは次期元帥は誰になるか」

センゴクは、ポケットから

電伝虫を取り出し、Aに渡した。

『…？これは』

「私とお前だけの秘密だ。

お前のヒーロー活動を、勝手に認める。

その代わり、緊急時や、世界政府に報告するレベルの

時には、私に連絡しろ。いいな」

『……！！センゴクさん！ありがとうございます！

改めてヒーローとして頑張ります！！』

「……そうか。」

センゴクは、Aの頭に猫耳が見えた気がした。

へにゃあと笑う顔と、えへへ〜と言う

なんとも鈴を転がしたような可愛らしい声。

Aが白いお面をつけてヒーロー活動をするのも

納得が行く気がした。

「…それでA、年齢はいくつなんだ」

『14歳です！』

「…？！14歳？！」

『はい！』

「…わかった。そうか…」

『(…前世含めたら、30歳くらいなんだけどね…

流石にそれは言えないし…黙っておくか…)』

センゴクは信じられないように

Aの顔をよく観察する。

それに気がついたように、Aが

こてん、と頭をななめに下げる。

「…年齢は、バレないようにするだぞ…」

『…？はい！…あ、センゴクさん。私ナポリタン』

「ん？あぁ、わかった」

𑁍𓏸𓈒 𑁍𓏸𓈒 𑁍𓏸𓈒

そして、現在＿＿＿。

「…それで、相手の能力に心当たりはあるか？」

『自然系のスモーカーが押されていました。

…空気砲のようなものを貯めて撃つ…

貴女方が推測していた、クウクウの実で間違いないと』

「…わかった。後はこっちで処理する。

…それにしても、今回も部下達を守ってくれたようだな」

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