男のフリして歌ってます2【歌い手】

55─過去編 ページ11

『空の....願い。ですか。』




裕美「知らないかしら？」




知らない。

そう言ったら、ガッカリされちゃうかな？

せっかくチャンスがまわって来たのに。


でも、私は本当に、素直な気持ちで歌えるのかな.....。


1回くらい、頑張れるかな？



『あ........いえ、私も大好きです！その曲！裕美さんと気が合うかも！』




裕美「あら、そうなの！嬉しいわ〜。歌ってくれるの？」




『あ、はい！今、歌えますよ。』


今、終わしておこう。

大丈夫。



歌えるよ、前は一番大好きな曲だったんだから。





裕美「わぁ、嬉しいわ！聞かせて！」




深呼吸、深呼吸。

大丈夫、歌えるよ。きっと









『♪〜〜〜〜〜〜♪〜〜』









、









、









その時、頬に涙が。



裕美「え！どうしたの、Aちゃん！」






『あ、すみません。少し歌ってて、感情が高ぶってしまって、』





裕美「ああ、そうなの。あ！とっても歌上手なのね！声も凄く綺麗だったわ！！」





『ありがとう...ございます！』






ﾌﾞﾙﾙﾙﾌﾞﾙﾙﾙ♪



裕美「あ、ごめんなさい。会社の方かしら？」



『じゃ、部屋戻りますね。』



裕美「そうね。....あ、もしもしー。」






そして階段をのぼった。

急いでかけあがった。









、









相談、してみよう。

あいつに。




A相談..いい?

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