思い出の中のキクラゲ4

ニヤリ　エプロン ページ26

「はあ？！不倫してんの？あんたさぁ、、、慰謝料取られたらどうする気だったのよ、、、」


気になる。隣の会話が凄く気になる。


コインランドリーというただでさえ狭いこの環境で


椅子一つ挟んだだけの男女の会話なんか筒抜けなのよ！


午後15:30の港区のコインランドリー。


私たちのお店からそう遠くはないこのお店。


今はお店に吉沢さんと菅田くん2人がお店番をしている。


流星くんと志尊くんは夕方から来るみたい。


一通りカフェタイムのお客様が落ち着いたタイミングで、いつもみんなのエプロンを私が洗濯しているのだけれど


一昨日昨日と雨が降りとても洗濯出来ない状況＋



「やべっAちゃんエプロンにコーヒー豆こぼしちった！許して？」



と三十路の吉沢さんに舌ペロウインクされ(困り顔で)



「Aちゃんあかん〜そろそろ俺のサロンが洗濯せえ言うてるわ、でも俺今手が離せんくて、、、な？わかるやろ？」


と申し訳なさそうにしながら片頬が完全に上がりきってる菅田くんに見つめられた結果...



今に至る。なんだかんだ言ってあの2人に甘くなっちゃう。



そして


隣ではめちゃくちゃ美形なお兄さんが女の人に詰められてる。




ちらりと覗いたら何故かイケメンお兄さんとバチっと目が合ってしまった。



え、気まずい。


すぐ目を逸らす。



何事も無かったかのように亮さんと菅田くんと私のエプロンをコインランドリーの蓋の中に入れて100円を2枚入れる。



亮さんの方が少し小さくて菅田くんはダボダボ着たいからって大きめサイズ。



菅田くん、古着大好きだもんな



店長はスッキリ着たいっていつも言ってた気がする



こういうの、凄く性格出るなぁ


ふふふ、面白い。

ここにいないのに2人のことを思い浮かべて思わず微笑んでしまう



吉沢さんのエプロンはコーヒー豆の香りが強くて、菅田くんは意外と爽やかな柑橘系の香りがする



ん？これ香水？


ははーん、こういう所抜かりないなぁ


いつでも女の子カモン！ってことね、はいはいちゃっかりしてるわ



「なんなんAちゃん、俺の香り好きなん？」


菅田くんに後ろから耳元でニヤニヤ言われそうでなんか嫌だ



亮さんは柔軟剤の爽やかな香り


あー、落ち着く。



ふふ、今度はニカッと笑う店長の残像が見える



、、、2人のエプロンの匂いを嗅ぐとかちょっとやばい？






まぁ私にエプロンを託した2人が悪い！


と責任転嫁をし...


それより隣の会話なのよ、問題は

対面→←大好きなんだ

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