Undulation【長谷川慎】

44（壱馬side） ページ44

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壱馬side




翔吾「ほんま？付いて行ってええの？」

慎「Aも、皆で居る方が楽しいと思うんで」

壱「確かに俺もそう思う」

樹「俺もいいの？」

慎「当たり前です」

翔吾「やったー！！京都や〜！」





両腕を勢い良く振り上げてガッツポーズ

…お前もええ顔して笑うな笑




樹「あ、A」




視線の先には、食材が入った段ボールを抱えたAと健太さん、陸さんが遠くから歩いてきた

こっちに気付いたAは、笑顔になってちょこちょこ走り出す




陸「走らないのー！危ないよー！」

「大丈夫です〜！」




あんな箱持って走ったら危ないんちゃうの…

あの子走るん苦手やけど…




慎「危ないですよね笑」




仕方ないな、みたいな

優しい横顔でAを見つめる慎は、そう言うとすぐに走り出して、段ボールを持ってあげて、笑い合っていた




翔吾「ほんまカッコええな、まこっちゃん笑」

樹「お似合いだなって思わざるを得ないというか」

壱「せやなぁ…」




三人で横に並んで眺めていると、いつのまにか店の前に到着していたAたち




健「コケる直前にまこっちゃんが前から来て良かったよ〜ほんと」

陸「もう！女の子が転んだらどうするの！」

「ごめんなさい〜…」

陸「可愛いから許す。野菜たちしまってくるね」

「ありがとうございます！」




陸さんと健太さんは、段ボールを抱えて食材をしまいに裏へと行ってしまった

そして、五人になって言葉を発したのは、最年少、噂の慎




慎「A、京都の事なんだけどさ

この五人で行こう」

「おぉー！増えたね！」

壱「慎一人じゃAの面倒見られへんやろうし」

「すぐ子供扱いするー」

樹「楽しみだね、A」

「そっか、いっちゃんも一緒なら楽しみ！」

壱「俺は？」

「うーん…皆一緒ならきっと楽しい！」

翔吾「うわぁ〜ええ子やな、抱き締めてもええ？」

「え」

慎「駄目です」

翔吾「冗談やから笑」




無意識にガードをしっかり固くしてる

頼もしい騎士つけとるな、A




「じゃあ私は、
とりあえず陸さんたち手伝ってきます！」




軽く手を振ると、可愛い笑顔でくしゃっと笑って陸さんたちの元へと走って行った




翔吾「本物の笑顔なんかな〜」

樹「…わかんないです」

慎「AはAですから」

翔吾「まこっちゃん…」

慎「どんなあいつも、
Aに変わりはないですから」




カッコいいこと言いよる末っ子やな

…頼りにしてるで



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