Undulation【長谷川慎】

37 ページ37

.


.


.






この夏、初めて悪天候で休業になった海の家





『RMPG』の宿では、ゲームに夢中になっている海青さんと昂秀を始めとしたメンバーが、各自好きな事をして、急遽決まったオフを過ごしている









私はというと、たまたま隣に居たいっちゃんとお話し中









樹「どう？この暮らしは結構慣れた？」


「もうそろそろ1ヶ月だからね、だいぶ慣れたよ！」


樹「良かった、始めの方は目も見てくれなかったもんね笑」


「いっちゃんこそ、すごい無口だったじゃん笑」









他愛もない話をそんなこんなでずっとしていると、スマホを弄り飽きた翔吾さんが寄ってきて、ニコニコ顔で私の隣に座ってきた









翔吾「いーれーてっ」


樹「いーやーです」


翔吾「出たな、ドSめ！」


樹「嘘です」


「流石いっちゃん」


翔吾「どこに感心してるの？」









ふふ〜っと笑ってやり過ごして視線を前にやると、一瞬だけ大きな机の上で拓磨と一緒にスケッチブックを広げていた慎と目があった気がした









樹「…」


翔吾「…」


「…何で黙るんですか笑」


翔吾「ねねねAってさ、
まこっちゃんの事好きなん？」


「え！？いや、あの…」


樹「隠さなくてもいいよ？」


「別に隠すも何も…」


樹「顔赤いけど」


「それは二人が近いせいです…」


翔吾「えぇ〜？聞こえへんなぁ」









いっちゃんと翔吾さんが小さな声で話す度に少しずつ顔を寄せてくるから…









壱「これ！Aをいじめるでない」


樹「すみません、つい笑」


翔吾「仕方ないやろ…可愛くない？」


壱「どこがやねん」









…おい川村。







.

38→←36

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す