23(慎side) ページ23
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慎side
無我夢中で階段を駆け上がって、二階の自分たちの部屋に戻ると、翔吾さんは寝てしまっていて、隣を見ると布団に亮は居なかった
慎「翔吾さん、亮は!?」
翔吾「…うわっ、寝てた!!え!?居ないの!?」
“いやっ!!”
翔吾「Aの声!?」
慎「…っ」
すぐに部屋を出て、Aの部屋のドアを勢い良く開けると、亮に股がられて身動きが取れないAが居た
慎「…てめぇ何してんだよ」
「…まことっ」
亮「…邪魔すんじゃねえよ」
慎「離せ」
亮「いっ…」
亮の胸ぐらを掴んでAから引き剥がすと、Aを背中に隠して手を握った
遅れて、翔吾さんと壱馬さんがやって来る
翔吾「…A!?」
壱「おい!何してんねんお前!!」
亮「何って、Aは俺のことが好きなんですよ?なのに慎の名前ばっかり呼んで…俺のこと嫉妬させたいんです、だから分からせてやろうと」
Aの手が震えているのがわかる。大丈夫、その思いを込めてしっかりと上から握ると、もう片方の手でシャツをぎゅっと掴んできた
すぐにでも目の前の亮を殴ってやりたいけど
今はAの側に居ることが最優先
慎「…二度とAに近付くな」
壱「おい、来いよ」
翔吾「…俺も行く」
亮「チッ…」
壱馬さんと翔吾さんは、亮のことを連れて部屋を出た。恐らく臣さんの所だろう
誰も居なくなって、静かになった部屋でAを見ると、俺があげたTシャツも肌蹴ていて、無理やり抑えられていた腕も赤く腫れている
小さく息をするAを見て、さっきまで此処で起きていた事が想像できた
慎「…A」
「あ…Tシャツ…伸びちゃったね…」
無理して笑顔を作ろうとしてるけど、どれだけ怖かったか…
堪らずAを抱き締めると、やっぱり小さく震えていて
慎「そんなの何枚でもあげる…」
「結構気に入ってたんだよ」
慎「一緒に買いに行こ
…Aそれ…やられた…?」
首筋を見ると、あいつに付けられた小さな痣があって
「……嫌いになる?」
慎「何で?なるわけないじゃん」
俺ってこんなに小さい男だったっけ…自分の中に広がる嫉妬の渦が、欲が、このままAを自分のものにしたがる。不謹慎にも、付けられたその痣を、今すぐにでも塗り替えてやりたい衝動に駆られて…
慎「ごめん、ちょっと我慢して」
「え?…んっ…」
細い首を引き寄せて、その上から俺の痕に新しく塗り替える
慎「…消毒だから」
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蘭(プロフ) - noahさん» noahさん、ありがとうございます!そう言って頂けてとても嬉しいです!これからも楽しみにしていてくださいね^ ^ (2018年9月10日 1時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
noah(プロフ) - 更新たのしみにいています!いつも胸きゅんをありがとうごさいます!! (2018年9月9日 23時) (レス) id: 45dd6423d7 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - nagiさん» nagiさん、ありがとうございます!有り難すぎるお言葉を頂けて、私は幸せです泣 素敵な慎を堪能して頂けるように、続編も頑張りますね!楽しみにしていて下さい! (2018年9月9日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - ゆうなさん» ゆうなさん、ありがとうございます!きゅんきゅんして頂けて慎も嬉しそうです!笑笑 毎日チェックして貰えてるなんて…嬉しすぎます泣 これからも楽しみにしていて下さいね! (2018年9月9日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
nagi(プロフ) - 毎日更新楽しみにしてます!慎くんにもキュンキュンしながら読ませてもらってます!お話書くのめちゃくちゃお上手で…見習いたいです。 (2018年9月9日 20時) (レス) id: 7ff8abb7e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘭 | 作成日時:2018年8月8日 20時