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身に纏っていた服が一枚無くなるだけで、真っ直ぐ目を見ることが出来なくなる



…堪らなく恥ずかしい



素肌のまま目の前の引き締まった身体にそっと抱き着くと、服に手を掛けようとしていた手を止めて、優しく抱き締めてくれる









慎「…どした?」


「ううん…恥ずかしい」









ぽんぽん、と頭を撫でてくれる手は優しいのに、何も身に纏っていない身体は逞しくて

そのギャップにまたドキドキさせられる









「後ろ、向いて?」


慎「……ん」


「自分で、するから…」









そう言うと、慎は背を向けて、ウッド調の洗面台の端に、ピアスを外して置いていた



顔がこちらを向いていない事を確認すると、私は身に纏った洋服を脱いでいく









慎「終わった?」


「ま、まだ!」


慎「ふーん…」









本当はもう全て脱いでるのに、恥ずかしくて、いいよ、って言えなくて


どうしたらいいかわからないでいると









「やっ、慎っ…」


慎「全部見えてた」


「へ!?」








急に振り返ってきて手を引かれ、すっぽりと慎の腕の中へと収まると


鏡をちょん、と指差して笑う








慎「めっちゃ良かった」


「…変態」









身体を少し離されると、今まで見た事がないくらい艶っぽく私の姿を瞳へと映し出す









慎「…綺麗、A」









そして、また上から優しくキスを落とすと、手を引かれて屋外の露天風呂へ



夏の夜、開放感溢れる露天風呂は、上を見上げるとキラリと光る星が、夜空へ散らばっている


温泉へと浸かると、疲れを癒してくれるような優しい温かさで迎え入れてくれた









「…ふぅ〜」


慎「気持ちいいね」


「うん、すっごく」








お湯を手で掬って、身体へとかける

本当に気持ち良くて、隣を見ると慎が居て






こんな幸せ他にはないっていうくらい、私は今きっと、この世界の誰よりも幸せかもしれない









慎「A」


「ん?」


慎「ちゃんと言ってなかったけどさ」









しばらく星を見上げていた慎は、こちらへと顔を向けて、視線を逸らすことなく私の目を真っ直ぐと見つめた









慎「俺は、Aが好き」


「…うん」


慎「俺と、付き合ってくれる?」









そう言うと、少しだけ困ったように眉毛を下げたまま、私の答えを待つ



物凄く嬉しくて、今すぐにでも返事を返したい



…でも、ちょっとだけ意地悪









「やだ…」




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MAO - とても素敵なお話で、一気に読めました! (2020年1月11日 22時) (レス) id: 7e55f29c35 (このIDを非表示/違反報告)
- 蘭さん» 楽しみでたまらないです!待ちきれません (2019年8月10日 16時) (レス) id: 772a3fabcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ★さん» 物語が思い浮かんだら、再び慎君で書かせて頂こうと思っています!楽しみに待っていて下さったら嬉しいです(^^) (2019年7月19日 0時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
- また慎くんで書いてください! (2019年7月15日 21時) (レス) id: b78fe88ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shyboyz17mさん» 最後まで読んで下さり、こちらこそありがとうございます!すごく嬉しいです泣 (2019年3月25日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年9月10日 1時

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