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「焼きそば2人前です、お待たせ致しました!」


健「A〜次これお願い!」


「はーい!」








海の家『RMPG』で働く最後の日

段々と、生暖かくじめっとした風から、少しヒンヤリとした風が吹くようになった

季節の移り変わりは目まぐるしく早い





海水浴を楽しむお客さんの最後の接客

毎日楽しかったな









壱「ふぅ〜、いい具合に人減ったな」


北「最終日も大盛況だったね」


龍「お疲れ様で〜す」









営業終了時刻になると、皆心なしか顔がスッキリして見えて、この夏で焼けた肌のまま、達成感に満ち溢れていた





持ち場の後片付けが終わると、オーナーの臣さんと強面の男の人が大きな袋を抱えて歩いてきた









臣「皆お疲れ!食いもんとか買ってきたぞ〜」


翔平「よっしゃあー!!」


翔吾「臣さん最高ですわ!!…あれ?」


隆二「あ、どうも〜」


力「隆二さん、お久しぶりです!」


隆二「力矢!久しぶり!」


臣「暇してたから買い出し付き合ってもらった笑」









隆二さんと呼ばれるその強面の人は、ニャンちゅうのようにくしゃっと笑って、爽やかな笑顔を振りまき、皆に囲まれていた


少し離れたところからその人の事を見ていると、こちらにチラリと目を向けた









隆二「臣、あの子は?」


臣「唯一の女の子。可愛いだろ」


隆二「可愛いね、皆メロメロでしょ?」


陣「ほんまやばいですよ笑 あ、特に…」









何やら話しているのは聞こえないけど、皆してこちらを見るものだから、慌てて目を逸らす









慎「A」


「あ、慎…」


慎「おいで」









輪の中から抜け、一人で佇む私の前に現れた慎は、手を差し出しておいでと誘う


吸い寄せられるように手を乗せると、控えめに笑顔を見せ、優しく手を繋がれた









慎「Aです」


「あ、初めまして…」


隆二「ふーん…彼女?」


慎「はい」









手を引かれて輪の中に連れ込まれると
隆二さんの前で堂々と公言する


驚いて顔を上げると、
ニヤニヤと私達を見る隆二さん









隆二「ふふっ、宜しくね」


「よ、よろしくお願いしますっ…」









繋がれていた手が離されると、袋を広間へと運ぶ壱馬といっちゃんについて行った









隆二「そんなに警戒しなくても、後輩の彼女取るほど女に飢えてないからね?笑」


慎「…すみません、心配で」









そんな小さな独占欲を遠くに感じながら。

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MAO - とても素敵なお話で、一気に読めました! (2020年1月11日 22時) (レス) id: 7e55f29c35 (このIDを非表示/違反報告)
- 蘭さん» 楽しみでたまらないです!待ちきれません (2019年8月10日 16時) (レス) id: 772a3fabcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ★さん» 物語が思い浮かんだら、再び慎君で書かせて頂こうと思っています!楽しみに待っていて下さったら嬉しいです(^^) (2019年7月19日 0時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
- また慎くんで書いてください! (2019年7月15日 21時) (レス) id: b78fe88ec4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - shyboyz17mさん» 最後まで読んで下さり、こちらこそありがとうございます!すごく嬉しいです泣 (2019年3月25日 23時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年9月10日 1時

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