猫と烏と、48ページ目。 ページ5
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"俺がなってやろーと思ってたのに"
どういう意味で言った言葉なのか、凄く気になる
けど私が口を開こうとした時、夕くんはにやにや笑いながら私の声を遮った
「んで?孤爪って…音駒にいたセッターじゃなかったっけ?
へぇー、いいじゃねぇかぁー!」
にやり、口許を歪める彼にからかわれて、私の体温は急上昇する
彼氏だの何だのでからかわれるのは苦手。
だって恥ずかしいから。
「ゆ、夕くん…からかうなー!」
顔が茹でだこみたいに赤くなってるのが恥ずかしくて、私な叫びながら教室へダッシュした
しし、と笑う夕くんから逃げ、自分の教室に駆け込んで机に突っ伏した。
チャイムが鳴る三分前、君と違うクラスでよかった、なんて思った日。
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笑顔が自然と消えていく少年、
彼は廊下の壁に凭れ手を額につけた。
「…彼氏、かぁー…」
(可愛い顔、しやがって、)
(アイツのあんな顔、見たことねぇ)
「なんで俺、ショック受けてんだろ、」
踞り頭を抱えた少年を立たせたのは、規則的なチャイムの音
ゆっくり歩を進める彼は、ぼそりと呟く
「……はは、俺、ちゃんと笑えてっかなー」
ただ一人、頭に浮かんだ人の笑顔を思考から掻き消して
駆け足で自身の教室へと戻っていった。
よく解らない、靄のかかった感情の名前を知ることなく。
(大丈夫、いつも通りに接すればいい、)
そして時間はインターハイ前日へと差し掛かり、
インターハイ当日へ―――……。
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水無月のぞみ - これで終わりじゃないですよね?更新待ってます! (9月5日 1時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - あの、この作品とても面白くて続きがとても気になるのですが…もう辞めてしまったのですか? 続きが読みたいです (2018年12月4日 16時) (レス) id: c9e1d3609d (このIDを非表示/違反報告)
藍猫 - すごく面白かったです!続きを読んでみたいです! (2016年9月6日 0時) (レス) id: a4084afe5f (このIDを非表示/違反報告)
夏猫★(プロフ) - りんねさん» 神様…!?な、なんのことですかそれ(ありがとうございます!!お気に入り登録、嬉しいです…!更新停滞すみません!!頑張らせていただきます!! (2015年3月11日 0時) (レス) id: 3aaac4f2db (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - あなたは神様ですか?この作品、読み出すと止まりません!!迷わずお気に入り登録しました。これからも頑張ってください(*≧∀≦*) (2015年3月2日 18時) (レス) id: bd8c9a996c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏猫★ | 作成日時:2014年8月13日 0時