素直になりましょう【黒尾鉄朗】 (ページ7)

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「にしても出すぎだろ」

「夜久より目立つから安心して」

「この高校の誰よりもモテるお前に勝てるとか思ってねーよ。」

「応援してもらえるのは嬉しいからね」

「出たよイケメン。」

周りは日焼けを気にしてジャージの中、半袖短パン。ハチマキだって可愛さより機能性。ほどけないようにおでこでしっかり結んである。

気合十分。最後の年も優勝かっさらって来るぞー！！

「A、招集かかってるぞ」

「はーい」

次は騎馬戦。私は上に乗るほうじゃない。重いから。
私が抱える子も体育祭が大好きな子で、競技が始まって最後まで残るような子。

決勝戦、始まった直後から勢いが強い。

「…痛っ」

「A大丈夫！？」

「大丈夫だから行くよ！！」

結果は優勝。私らの騎馬が1番ハチマキを取ったからMVPを頂いた。やったね。

「A、足平気？」

「うん、全然平気」

揉み合いになった時に足を踏まれた。それだけ。次の競技なんだっけ。そうだ二人三脚。

…ちょっと違和感あるな。まあでもこのくらいなら出来るでしょ。痛くないし。

「行くぞ」

「ほーい」

黒尾に結んでもらって、肩を組む。練習では1番だったし行ける。選手入場の音楽が鳴って前の人から走り始めた。

｢「せーの」｣

「…っ」

「まさかお前怪我してんの？」

「してない！行くよ！」