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#31 ページ31
「やっぱりこうなるか」
「まあ、夜久が勝たないわけない」
「こっちのセリフだわ」
私と腕を組んで歩く夜久はもう余力が残ってない。精神的ダメージが凄そう。
見事優勝した私たちは、次の日の文化祭2日目で校内1日デートという賞という名の罰ゲームを実行していた。可愛い女の子がいれば私のクラスにご招待。
夜久は夜久で男落としに行ってるからタチが悪い。写真もたくさん撮ったし、貢物も頂いたから超満足なんだけど
「1日ってなげぇよー！」
「長いですわ。でしょ。」
「2人しか居ないんだから良くね？」
「まぁね」
さすがに人混みの中をドレスで歩くのに死にかけた夜久を半ば引きずるような形で体育館まで連れてきた。今の時間は何も催し物無いから、人がいない。
「いいなぁ、夜久は可愛くて」
「オイ、喧嘩売ってんのか」
「違うよ。もっと可愛い子だったら黒尾とのことも、美祐とのことも上手く出来てたのかなって」
突然落ちた自分のテンションに自分が驚いたけど、そこは夜久衛輔、私の扱い方がわかってる。
「いや、それは無理。今のAがみんな好きなんだから変に変わろうとかしなくていいだろ」
「1家に1台夜久衛輔ください」
「よし、戻るか」
「ありがとう」
「午後もよろしくな、王子様」
「かっこいいと可愛いの共演…！！心臓にくる！！」
「シバくぞ」
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作者名：なつなつき | 作成日時：2020年4月15日 0時
