#27 ページ27
「うわっ、黒尾」
「だからさ、うわってなんですかね。」
「いや別に…ほ、ほらっ練習行きな？澤村くんもありがとね。」
黒尾から逃げて、影山くんと日向くんと谷地ちゃんにお礼を言って夜久のところに行った。
「お前全然ブランク無いな！コソ練してんの？」
「してないしてない。あんな簡単に取っておいてよく言うよ」
「まあな！」
音駒の守護神を送り出して、潔子ちゃんに髪ゴムを返しに行った。おおう、マネさん集まってる。天国。
「これ、ありがとう。」
「うん。すごいね。」
「えっ」
「バレー上手かった」
「えー！嬉しい！」
梟谷や生川のマネさんと仲良くなれて幸せです。連れてきてくれた兄ちゃんに感謝しなきゃ。兄ちゃんは兄ちゃんで教えたりなんだり楽しそうだし。あれ木兎だよね。うわぁ、いいなあ！！
「兄ちゃん！！」
「でた」
「出たってなによ」
「さっきすげースパイク打ってただろ！？俺にも打って！！」
えっと、あなたの方が何倍も凄いんだけど。打つ方が恥ずかしくなるよ。
「木兎さん、勝手に絡みに行かないでください」
「あかーし！！トス上げて！！」
「すみません、1回でいいので付き合って貰えませんか。」
この2年生はきっとたくさんの苦労をしてきたんだろうな。副主将の肩書きがそれを物語ってる。
木兎に打ったスパイクは拾われたけど、赤葦くんのトスも上手くて楽しかった。いきなり来たのにこんなに色んな人が構ってくれて本当に優しい人たちばっかりだ。
「A、帰るぞ」
「うん、ありがとうございました！！」
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作者名：なつなつき | 作成日時：2020年4月15日 0時
